また、今回のアップデートではCortana日本語版を搭載した。そこで日本で開発しているマイクロソフトディベロップメントの安達社長が登壇し、日本で行っている開発の概要、米本社でのCortanaの開発方針を説明した。
Windows 10について会見の冒頭で三上氏が、「Windows 10以降は、バージョンアップという考え方はなくなる。継続的に進化するサービスとなった」と説明。安達氏はこれを受け、「これまでの3年作り続けて、ためて、ためてパッケージ化して提供するというモデルから抜け出して、他のインターネットサービス同様、アジャイル体制で新しいものを提供するモデルとなった。今後、作ったものを即0.01%のユーザーに使ってもらい、利用結果を見てハッピーな反応なら0.1%の人に提供し、そこでも反応が良ければ1%の人へ、さらに10%の人へといった具合に、結果を見てデプロイしていくという、インターネットの特徴を生かした提供モデルになる」と話した。
こうした反応を受けて日本マーケットに向けたフィードバックとして、November Updateでは要望が多かった日本語フォントの改善、日本語版Cortanaの搭載を実施したという。
Cortanaについては、米本社のCortanaのGroup Program ManagerであるMarcus Ash氏が開発コンセプトを次のように説明した。
米Microsoft Group Program Manager, Cortana Marcus Ash氏
「Cortanaの開発には2012年から取り組んでいる。当時、スマートフォン、タブレットなど複数デバイスを使うユーザーがふえたことから、異なるデバイス間をまたがったサポート、ユーザーインターフェースがほしいという声がスマートフォンユーザーから上がってきていた。そこでMicrosoftとしても、パーソナルアシスタントをどう提供するのか、どうタスクをやりやすくするのかという課題を解決するために、まずヒューマンパーソナルアシスタントとして開発に着手した。人間のアシスタントでも、こちらが命じたことだけでなく、その先に必要なことを見越して実施するのが良いアシスタントだと言える。先を見越してこちらが望むことをやってくれるというのは、将来のコンピューティングで描いている姿でもある。その前段階として、自分個人をCortanaに知ってもらうというコミュニケーションをとってほしい」