日本株展望

2万円は心理的節目--11月24日週の日経平均は一進一退か

ZDNet Japan Staff 2015年11月24日 12時52分

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 11月16日週の日経平均は、1週間で283円上昇し、1万9879円となった。パリ同時テロの影響で調整するとみられていたが、週初に一時的に下げただけで、すぐに切り返して上昇した。

 11月24日週は、2万円前後でのもみ合いと考えられるという。楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏は、2万円は心理的節目として意識されやすいので、売り買いが交錯しやすいと考えているとのことだ。

日経平均の長期展望(先週のレポート内容)補足

 先週、日経平均の長期展望として、来年末に2万2000~2万4000円を予想していることを書いた。その前提条件を補足しよう。

 窪田氏は、(1)来年度(2017年3月期)に東証一部上場企業の業績が10%増益、(2)日本株はPER17倍で評価するのが妥当との前提に基づき、来年末の日経平均の本来あるべき水準“フェアバリュー”を2万4000円と判断しているという。

 ただし、日経平均が、短期的な材料や投資家心理によって、フェアバリューからプラスマイナス10~20%乖離することはよくあることだ。2017年に消費増税を控えていることもあり、現時点では、来年末の予想水準に2万2000~2万4000円と幅を持たせている。

 いずれにしても、現在の日経平均1万9879円という水準で、日本株は買い場との見方は変わらない。

今週は上昇一服と考えられる

 窪田氏は、今週の日経平均は2万円前後で上昇一服と予想しているという。これは短期的な見通しだ。短期的な相場の動きは、短期的な材料や需給、投資家心理で決まる。したがって、短期的な予想をたてる際には、窪田氏はテクニカル分析を重視しているという。

 今年の日経平均週足チャートを見ると、日経平均2万円が心理的節目として多くの投資家に意識されていることがわかる。順調に反発が続いてきた日経平均だが、2万円前後ではいったん、もみ合うと考えられる。

日経平均週足:1月5日~11月20日


(注:楽天証券経済研究所が作成)

 「日経平均2万円」のように区切りの良い数字は、しばしば相場の節目となる。区切りの良い数字が節目になる合理的理由は何もない。ただし、多くの投資家が、区切りの良い数字を売り買いの目標値とすることが多いのは事実だ。「2万円まで上がったら売ろう」「2万円まで下がったら買おう」と多くの投資家が売り買いの目標値とする結果、実際に日経平均2万円は相場の節目となることが多い。

 2015年の日経平均週足を見ると、実際に日経平均2万円が節目となっていることがわかる。1月から一本調子で上昇してきた日経平均は、4月に2万円を達成してから、戻り売りが出やすくなり、何度か押し戻されるようになった(上のチャートで青矢印をつけたところ)。この時点では、「2万円になったら売ろう」と思っている国内投資家が多く、2万円は上値抵抗線となっていた。

 ところが、5月に外国人投資家の大幅買い越しによって日経平均が2万円を勢いよく超えてから、2万円は下値抵抗線として意識されるようになった。6月は日経平均が下がってきても2万円が近付くと押し目買いが入って反発している(赤矢印をつけたところ)。

 7月には日経平均が、中国株安やギリシャショックによる世界的株安を受けて外国人投資家の売りで一時2万円を大きく割れたが、国内にはとりたてて悪材料はなかったので、国内投資家の押し目買いが入り、2万円をすぐに回復した。7月中は、日経平均が下値抵抗線として意識される状態が続いた。

 8月後半に、中国経済への不安、原油急落ショック、米利上げ観測などを嫌気して世界同時株安が起こると、日経平均は2万円を大きく割れた。一時「リーマンショック再来」など悲観的な声が出た。ただし、後になって世界景気は減速したものの緩やかな成長が続いていることがわかった。

 日本の企業業績も、9月中間決算発表を経て増益が継続していることが確認された。こうして、10月以降、世界的に株が反発する流れが出て、日経平均も2万円近くまで順調に戻してきた。

 ただし、テクニカル分析では、心理的な節目となる2万円でいったん、もみ合いになる可能性が高いと考えられる。8、9月の日経平均の急落局面で積極的に買った個人投資家や公的年金も2万円を達成すれば、いったん戻り売り姿勢を強める可能性がある。また、日本株が上値をトライする際に常に原動力になる外国人買いも、今はやや勢いを欠く状態だ。

 繰り返しになるが、「今週の見通し」はあくまでも短期的な需給見通しで、来年以降には、企業業績の拡大を原動力として日経平均は上値をとっていくと考えられる。

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