次はデータの出力について見ていこう。出力するグラフが事前に決められる場合は情報システム部門側で定型化して都合の良いタイミングにグラフを自動出力するようにしてしまうのがよいだろう。
Rには「ggplot2」という商業誌レベルの美しいグラフがお手軽に描けるライブラリが存在するのでこれを活用するのがよい。

ggplot2 によるグラフの描画
さらにレポート配信の自動化も情シス側で担うべきである。例えば、マーケティング部門側の要求からデータの加工、視覚化を情シス側で定型化できれば、それをメールで自動配信することにより、簡易なレポートシステムが完成する。
Rには、EasyHTMLReportというパッケージがあり、これを用いることで容易にメールレポート配信が可能になる。

配信例の画像
ここまでさまざまなRのライブラリを紹介したが、Rを解説する「R-tips」や「RjpWiki」にも有用な情報があるので、一度確認してみるとよいだろう。Rはこれらのことを実施するプロトタイプを作るのは容易である。しかし、扱うデータが大規模になってくるとR単体では辛い。
データ分析チームを立ち上げる際にはまずRで各種データの処理を試し、Rでは厳しい大規模データを扱う必要が出てきた際には次ページで紹介する言語やツールを試すのがよい。