このほかにも提供の下、HPEはすべてのHPEサーバでAzureを統合する。Azureのコンシュームとサービス利用が可能になり、Fort氏はWindows ServerとSQL Serverをクラウドでバックアップするなどの例を挙げた。
また、特定のワークロード向けに共同で統合されたソリューション開発も進める。やはりハイブリッドインフラの実装にまつわる複雑性を緩和することを目的としたもので、例えば、SQL ServerをHPEのIntegrity Superdome Xで動かす、SQL ServerのStretch Database機能によりSQL Serverデータベースのテーブルを取り出し、データを自動アーカイブして、クラウドベースのストレージシステムにロールオーバーするなどのことが可能になるとした。
サービスとサポート側では、HPEは共同でハイブリットITとHPEが推進するコンポーザブルインフラをプッシュする。米パロアルトとヒューストンにHPE Center of Excellenceを設け、顧客にシームレスなハイブリッドクラウド体験を提供する。HPEはまた、Azureを利用したハイブリッドクラウド環境の実装を担当できるよう、5000人をAzure Cloud Architects認定に向けてトレーニングするという。
ソフトウェア側では、HPEのソフトウェアポートフォリオをAzureプラットフォームで利用できるように共同で作業を進める。まずは「HPE Quality Center」と「HPE LoadRunner」をAzure Marketplaceで提供することを発表した。今後、HPEのアプリケーションライフサイクル管理、ビックデータ、セキュリティなどのソフトウェア製品に拡大していく予定で、2016年Q2以降拡充していく。
お互いのパートナープログラムもさまざまな形でサポートする。例えば、Microsoftは「HPE Composable Infrastructure Partner Program」に参加し、Microsoft System CenterとHPE OneViewオーケストレーションツールの統合と自動化をさらに進めるという。
Hewlett-Packardは10月、パブリッククラウドの提供を2016年1月に打ち切ることを発表していた。これまでパブリッククラウドではWindows Azureのほか、Amazon Web Services(AWS)、OpenStackなどをサポートしているが、Hilf氏は「マルチクラウド戦略には変更ない」とした。