Hewlett Packard Enterpriseは米国時間12月1日、コンポーザブルインフラのカテゴリで提供する最初のシステム「HPE Synergy」を発表した。既存のITシステムとプライベート/パブリッククラウドワークロードの両方を含むハイブリッドインフラをもつエンタープライズを狙ったもので、2016年第2四半期に提供を開始する。
コンポーザブルインフラの背後にある考えは、コンピュート、ストレージ、ネットワーキングをプロビジョニングしてリソースプールを共有するというものだ。共通のアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)とソフトウェア定義インフラにより、リアルタイムでの適合とリソースの最適化が可能という。
コンポーザブルインフラに関する企業の留意点として、以下を挙げておく。
- すべてのベンダーがコンポーザブルと口にしており、2016年のエンタープライズITのバズワードになるだろう。
- エンタープライズの大手はどこもコンポーザブルインフラに取り組むだろう。
- コンポーザブルの定義はややあいまいになるだろう。
- コンポーザブル構想について評価する必要があるが、まずは辛口に見た方がよいだろう。
それでも、コンポーザブルのトレンドは花盛りだ。CiscoのUCSが最初にコンポーザブルインフラを取り上げ、HPが6月にエコシステムに乗り出し、Dellやその他のベンダーが続いている。一般的なアイディアとしては、1つのシステムの中にサブシステムのプールがあり、サーバ、CPU、メモリ、ストレージ、ネットワーキングなどは解離される。
背後にある重要なコンセプトは、1つのAPIを持ちリソースの自動化を容易にする点だ。HPEコンバージドシステムズのマーケティング担当バイスプレジデントPaul Miller氏は、コンポーザブルインフラについてエンタープライズにおける2つの異なる技術環境の橋渡しをしてくれるものだと説明する。1つは企業のビジネスを動かしているワークロードとプロセス、もう1つはビックデータとIoT(Internet of Things)が関連した新しい取り組みだ。「今日のインフラはかなり静的で、複数のシャーシとラックを利用しうる」とMiller氏。
Miller氏は、コンポーザブルインフラにより得られるメリットとして、キャパシティの利用率を改善し、いわゆる「ゾンビサーバ」を減らせることだと述べた。


この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。