編集部からのお知らせ
解説集:台頭するロボット市場のいま
解説集:データ活用で考えるデータの選び方
日本株展望

3メガ銀行の株価が最近さえないのは何故か?

ZDNet Japan Staff

2015-12-03 11:16

 日経平均は2万円近くまで戻ったが、三菱UFJ FG(8306)、三井住友FG(8316)、みずほFG(8411)という3メガ銀行株の戻りが、日経平均と比べると鈍くなっている。楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏がその理由を解説する。

 3メガ銀行株が割安な好配当利回り株として長期投資に適しているとの窪田氏の考え方は変わらないという。

今年前半好調だった3メガ銀行株も8月以降はさえない動きに

 今年前半、3メガ銀行株の上昇率が高く注目された。

3メガ銀行の今年前半の株価推移、日経平均との比較:1月5日~8月3日


(注:1月5日の値を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成)

 ところが、8月以降はさえない動きとなっている。日経平均に比べて、急落後の戻りが鈍くなっている。

3メガ銀行の過去4カ月の株価推移、日経平均との比較:8月3日~12月2日


(注:8月3日の値を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成)

今年前半の株価が好調だった理由

 以下の3点が評価されたと考えられる。

(1)3メガ銀行の収益力の高さが見直された。海外事業の成長性が評価された

 2015年3月期決算で3メガ銀行の高い収益力が改めて見直された。国内事業の利益は頭打ちだが、海外で利益が成長している。

  • 三菱UFJ FG(8306):純利益が1兆337億円で前年比5%増加して最高益を更新
  • 三井住友FG(8316):純利益が7536億円で前年比10%の減益
  • みずほFG(8411):純利益が6119億円で前年比11%の減益

(2)財務内容が改善、増配や自社株買いに積極的になってきたことが評価された

 大手銀行は、1990年代~2010年頃まで不良債権処理と海外での銀行自己資本規制(BIS規制)の強化に対応するために自己資本の拡大に注力し、大型増資を実施した。自己資本を減らすことにつながる増配や自社株買いには消極的だった。

 ところが、近年は財務内容が改善し、キャッシュフローに余裕が出てきたことから、一転して増配や自社株買いを積極的に行うようになった。

(3)持ち合い株の売却をさらに進めると表明していることも評価され、自社株買いをさらに増やせると期待された

 大手銀行は、持ち合い株(銀行が保有する取引先などの株式)を大量に保有しているが、その売却をさらに進めていく方針を表明していることも好感された。売却資金を使って自社株買いをさらに積極的に行っていくことができるようになると投資家から期待された。

(4)株価が割安であることにも注目が集まった

 配当利回りが高いことが見直された。株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)などの株価指標で見ても、割安であることが注目された。12月2日時点で見ても、引き続き、株価指標から見ると割安株であることは変わらない。

3メガ銀行の株価バリュエーション:12月2日時点


(注:楽天証券経済研究所が作成)

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

Special PR

特集

CIO

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    AI導入に立ちはだかる「データ」「複雑さ」「コスト」「人材」の壁をどう乗り切ればいいのか?

  2. クラウドコンピューティング

    【IDC調査】2026年には75%のアプリがAIを実装!導入で遅れた企業はどう“逆転”すべきか?

  3. 運用管理

    経産省調査で明らかに:未だにレガシーシステムを抱える企業が8割!オープン化でよくある課題とは?

  4. 運用管理

    AWS東京リージョンの大規模障害に学ぶ、パブリッククラウド上のシステムの迅速な復旧方法

  5. windows-server

    【ユースケース】ソフトウェア開発にDell EMCインフラ+コンテナを使うメリット

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]