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政府はテクノロジをどう生かすべき?--オープンガバメント推進の立役者、米政府の元副CTOに聞く - (page 3)

Hope Reese (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2015-12-17 06:15

 われわれには、人々が参加できるように、機会と人材をマッチングする必要があるのです。出会いのために人々をマッチングするのに使われるのと同じテクノロジを、社会の役に立ったり他人と関与したりする機会と人材をマッチングするのに使うことができます。重要なのは、能力を生かせる形で人材と機会をマッチングさせられるよう、機会に関する情報を周知するツールです。

--テクノロジはあらゆる業界に変革をもたらしており、政府の活動もその例外ではありません。なぜそれが政府を変えることにあまりつながっていないのでしょうか。

 テクノロジは、実装しようとしているプロセスと、ソフトウェアの仕組みをよく理解している場合は、非常に効果があります。やろうとしているのが、人々に投票させることであったり、金銭を渡すことであれば、それをツールで促進する方法を見つけるのは簡単でしょう。しかし、寄付を募るのに各家庭を回る必要があるとすれば、それはウェブやスマートフォンで資金を調達することに比べると効果的ではありません。

 テクノロジを活用して行政の仕組みを変えようとする際の問題は、意思決定は非常に複雑なプロセスであり、われわれの多くはそのプロセスをよく理解していないということです。そもそも、やろうとしていることに対してどのように役立つのかを理解せずに、リエンジニアリングを行うことはできません。このことに外部からの手助けを求めるほどには、まだ政府はオープンになっていません。テクノロジを使って問題解決やリスク緩和に関する政府の機能を高めることについては多くの例があり、これは素晴らしいことだと思っています。

--著書には、今の政府は以前よりも幅広い課題に直面していると書いてありました。これはどういうことでしょうか。

 世界はより大きくなっており、人口も増え、人口密度も高くなっています。また、国内外に、気候変動やテロリズムなどの大きな問題も抱えています。一部の災害の規模や範囲は、人災であるか自然災害であるかを問わず、これまでに直面してきたことより本当に危険で深刻になっています。身の回りには以前より多くの多様な人々が生活しています。

 また今では、通信ネットワークの存在によって、ある場所の出来事と、別の場所の出来事が、ただちにお互いに影響を及ぼし合うようになりました。以前は、Aという政策介入を行えば、Bという結果が出るという考え方ができました。しかし私は、物事はそれほど単純ではなく、結果を簡単に予想することはできないということを学びました。AはBという結果につながるかもしれず、それがCにつながるかもしれず、それが予測不能なDという出来事を引き起こすかもしれません。

 重要なのは、われわれが直面している問題が生み出した需要と、よいアイデアの供給の間のミスマッチ、そして大きくなっていく課題に科学の進歩を適用できるような、動きが速く実験的な試みを厭わない組織を持つことです。

--常習犯のような例を使って、コラボレーションがその種の問題を解決する流れを説明してもらうことはできますか?

 米国の刑務所の収監者数は、世界でも有数の多さです。社会的弱者に対するメンタルヘルスや教育、医療サービスなどの提供を改善することによって、そもそも犯罪が起こることを防ぐという問題にせよ、収監中の受刑者を再教育して再犯のリスクを減らす教育プログラムを作るという問題にせよ、再犯を予測するアルゴリズムを改善して、再犯を冒すリスクの高い元受刑者を特定する方法を見つけるという問題にせよ、釈放後の元受刑者に対するサポートを改善するという問題にせよ、これらのどのステージにも、問題の緩和や解決のための知恵を持っている人がいるものです。

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