ファイルサーバをなくそう
筆者がお客様から相談を受ける中で一番多いのが、「ファイルサーバをどうすればいいか」というものだ。ファイルサーバには、その企業の社員たちがコツコツと作成してきた資料、データがたくさん格納されている。
しかし、多くの企業ではファイルのネーミングルールが整備されていない。ある人は「aaa_20151209」という名前をつけるが、別の社員は「20151209_aaa」になっているし、あるいは「aaa_151209」と名付ける人もいる。更新されたものをそのまま同名にしている人がいれば、「_R01」とリバイスをはっきり明記する人もいる。
Excelファイルの場合、拡張子がxlsxで保存していたものを、わざわざxlsに変えてしまい、重複したファイルを作成してしまっている人がいる。さらには、各自がファイルサーバのあちこちにフォルダを作成して、結果的に同じファイルを置いていることも少なくない。
そして、多くのファイルサーバは、Windowsでしか使うことを想定しておらず、Macはもとより、iPadなどのモバイル端末からはアクセスできないようになっている。加えて、外部からアクセスできないので、ファイルサーバの中のファイルを見る、あるいは更新するために帰社しなくてはならない。
このファイルサーバをごっそりとクラウドストレージに置き換えることができたらどうだろうか。クラウドストレージの多くは、ファイルの中身まで全文検索できるし、WindowsやMacだけでなくiPadやiPhoneなどからもアクセス可能だ。これにより、社員の便宜性は格段に上がり、行動範囲も一気に広がる。
筆者のもとにも、クラウドストレージの導入を検討する企業からのデータ移行のご相談が増えているのが実態だ。どのような手順で、どういった判断で、どういうタイミングで切り替えるのか検討が必要だが、これができることで社内のモバイル化は一気に進む。