IIJとプライスウォーターハウスクーパース(PwC)は12月16日、ビッグデータ分野での事業拡大を目的とした戦略的協業体制を構築すると発表した。
IIJのクラウド環境とPwCのデータ分析ノウハウを組み合わせ、ビッグデータ収集/解析のためのシステム基盤から、解析結果を経営に活かすコンサルティングまでを一貫して提供する。
特にビッグデータ活用のニーズが大きい製造業、小売・サービス業、放送・メディア業界などの業界を対象に、本格導入前にデータ活用の可能性を検証するソリューション「Analytics on-boarding Support Service on IIJ GIO(AoSS)」を、同日より提供する。
AoSS提供メニュー(IIJ提供)
ビッグデータが注目される一方、具体的な効果を事前に検証することが難しいため、予算が確保できなかったり、ノウハウや人材の不足から実ビジネスへの活用が進まないといった課題も浮上している。両社が協業し、ビッグデータ分野で蓄積してきた知見とサービスを相互に補完することで、そのような課題に対して全体的視点から解決策を提示する。
この協業の下、IIJはクラウド基盤「IIJ GIOサービス」上で、ビッグデータ活用に必要なツールを兼ね備えたシステム基盤を提供し、顧客の業種・業務に最適なシステム環境の診断から設計・構築、運用/保守までをワンストップで実施する。
PwCは、ビッグデータアナリティクス専門のコンサルタントによるデータ分析、顧客の組織や体制構築の支援などを含めたコンサルティングを実施し、経営課題の解決や具体的なビジネス創出へと導く。また、共同でセミナーを開催し、改めて本格的にデータ活用へ取り組もうとする企業などへの活用提案も行う。
今回新たに提供されるAoSSでは、検証開始前の相談、要件定義からトライアル環境でのサンプルデータ分析、検証結果による効果的なデータ活用の提案までを最短1.5カ月で実施し、実際の活用までのステップを加速する。
両社は、2016年12月までに50社への導入を目指している。