Salesforce.comとBoxは過去にコラボレーションの重要性を語っていたが、クラウド企業である両社は米国時間12月16日にそれを具現化した「Salesforce Files Connect for Box」というソリューションと、「Box SDK for Salesforce」という開発キット(SDK)を発表した。
両社が提供するエンタープライズクラウドサービスを利用しているユーザーにとっては、特にSalesforce Files Connect for Boxが重要だろう。
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Boxユーザーは、どのような端末を使用している場合であっても、Salesforceプラットフォーム上から、Boxに格納されているファイルに対するアクセスや検索、共有が行えるようになる。
また、Boxに格納されているコンテンツを、Salesforceプラットフォーム上のレコードやアカウントと直接関連付けることもできるようになる。
さらに両社は、開発者にBox SDK for Salesforceを提供することで、これらの連携を強化するとともに、そういった連携に基づく長期的なアクティビティを促そうとしている。開発者はこのSDKを利用することで、Boxのコンテンツ管理機能をSalesforceのプロセスに埋め込めるようになる。
Box SDK for Salesforceは「Box for Salesforce」を思い起こさせるものがある。Salesforce.comは2013年、「Box Embed」のサポート企業となることを表明し、その他の大手IT企業と足並みをそろえた。Box Embedは、Boxが提供する一連のコラボレーション機能や、Boxのクラウド上に格納されているコンテンツとサードパーティーのアプリケーションをリンクするための、HTML5ベースの埋め込み可能なフレームワークだ。
これに対して、Box SDK for Salesforceは「Salesforce App Cloud」上に構築されたどのようなアプリからでも利用できることを目的としている。
Box SDK for Salesforceは現在、GitHub上で無償提供されている。
Salesforce Files Connect for Boxは2016年2月から、限定された顧客に対してパイロット版の提供が開始される予定だ。
また一般提供は2016年夏に予定されており、価格もその際に発表される。同サービスは「Lightning Experience」「Salesforce1」、そして「Aloha User Experience」を通じて利用できるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。