ラリタン・ジャパンは12月17日、IPネットワークでオーディオ/ビデオを配信するAV-over-IPシステムの新製品「RAV-IP」を発表し、12月18日から販売を開始すると発表した。
本製品は、ラリタンがKVM(キーボード・モニタ・マウス)スイッチの開発で培った技術をベースに設計した初のAVソリューション製品。標準的なIP/Ethernet技術を使って、DVI、HDMIのAV信号を切替/延長/分配するもの。
柔軟で低コストのIPネットワーク上で、高品質のオーディオ/ビデオストリーミングを可能にし、デジタルサイネージ、学校、公共施設、店舗、スポーツバー、工場などにおけるAVアプリケーションの幅広いニーズに応える。
価格はオープン(市場想定価格はエンコーダおよびデコーダ単体が各9万9000円、各1台セットで19万5000円。いずれも税別)、チャネルパートナー経由で販売し、12月18日に出荷を開始する。
RAV-IPは、エンコーダ(送信機)とデコーダ(受信機)で構成される。入力デバイス(AVソース)と出力デバイス(ディスプレイやプロジェクタ)にUSBなどで接続し、Cat5/6のUTPケーブルまたは光ファイバケーブルでギガビットEthernetスイッチに接続するだけで、自動的にIPアドレスが設定されるため、高価なAV制御システムや、ネットワークおよびAV制御の専門的な知識や経験は不要。
UTPケーブルでは100m、光ファイバを使えば約10kmまで延長配信できる。
AVソースデバイスとディスプレイデバイス間の距離を延長(ポイント・ツー・ポイント・エクステンション)することはもちろん、1台のAVソースデバイスから複数台のディスプレイにAV信号を分配(マルチキャスティング)できるので、小売店舗やホテルなどでの、複数の場所へのマルチメディアコンテンツ配信にも対応できる。
また、複数のAVソースを複数のディスプレイに配信(マルチチャネルスイッチング)することも可能で、サッカー、野球、バスケットボールなど多種類の映像コンテンツを複数のディスプレイに任意で表示させるスポーツバーや、放送局などのモニタリングルームなどに最適としている。

「RAV-IP」の接続例(ラリタン提供)

(ラリタン提供)
主な特徴は以下の通り。
高性能AV配信
最小帯域幅で、最大60FPSの高品質1080p映像を、低遅延でスムーズにストリーム配信可能。サポートするビデオフォーマットは、720p 3Dおよび1920×1200(WUXGA)。サポートするオーディオ形式は、LPCM、DTSや7.1チャンネルまで対応のドルビーなど。
手頃な価格
ディスプレイやプロジェクタと映像ソースの接続には、入手が容易で配線が簡単なCat5/6のUTPケーブル、または光ファイバケーブルと、低コストのギガビットEthernetスイッチを使用し、高価なAV制御システムは不要。UTPケーブルで約100m、光ファイバは約10kmまで延長配信が可能。1つのシステムでUTPケーブルと光ファイバの両方に対応する。
最小限のセットアップ
入力デバイスと出力デバイスに、エンコーダとデコーダをそれぞれ接続し、UTPケーブルまたは光ファイバでギガビットイーサネットスイッチに接続するだけで、システムが自動的にIPアドレスを設定。
シンプルで使い易いコントロールの仕組み
出力とビデオ入力の割り当にはエンコーダ/デコーダのチャネルスイッチを使用。高価な制御システムやプログラミングは不要。自宅のテレビのリモコンと同様に、付属のリモコンを使用してチャンネルを切り替えることができる。
容易な拡張性
エンコーダおよびデコーダを追加するだけで、簡単にシステムを拡張できる。