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日本株展望

日銀の緩和補完策が失望招く--原油安が不安を増殖

ZDNet Japan Staff

2015-12-21 11:20

 12月14日週は、米利上げ発表(日本時間17日午前4時)、日銀による金融緩和「補完策」発表(18日午後12時45分)と2つのイベントがあり、日経平均は激動の1週間となった。

 12月21日週の日経平均は、週初は続落が見込まれる。18日にWTI原油先物が1バレル34.73ドルまで下がったことを嫌気して、NYダウが367ドル安の1万7128ドルと約2カ月ぶりの安値まで下がったからだ。CME日経平均先物は1万8780円(18日の日経平均終値比206円安)まで下がっている。このことについて、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏が解説する。

日銀の緩和補完策発表で乱高下した18日の日経平均

 18日は、日銀が緩和「補完策」を発表した12時45分から「追加緩和が出た」との解釈が広がって、日経平均は515円高の1万9869円まで買われた。為替市場では1ドル123.53円へ円安が進んだ。

 ところが、追加緩和といえない内容の乏しさから日経平均にはすぐ売りが集中し、大引けは366円安の1万8986円となった。為替は1ドル121円台まで円高が進んだ。

 黒田日銀総裁は、「これは追加緩和ではない」と補完策であることを強調した。

日銀が発表した金融緩和「補完策」の中身

 最大の目玉は、ETF(上場投資信託)購入額の年3000億円増額だ。

 現在、日銀は日本株のETFを年3兆円購入しているが、今回、それに3000億円を追加した。これまで日銀は、株価指数に連動するインデックスファンドを中心に購入していたが、今回追加する3000億円は、設備投資や賃上げに積極的な企業の株式を組み込んだETFとしている。

 民間企業が設備投資や賃上げに積極的になることで、インフレ期待が高まるという意思を込めたものと思われる。

 たとえ年3000億円であれ、金融資産の買い取り額を増やすわけだから、厳密にいえば、追加の金融緩和と言えないこともない。発表直後は、「追加緩和が出た」との解釈から、円安株高が進んだ。ただし、緩和内容が小粒であったことから、その後、円高株安に反転した。

 黒田日銀総裁は、緩和補完策であることを強調した。この日銀のクセ球の読みに混乱が生じて、市場は乱高下した。追加緩和が「あり」なら株高、「なし」なら株安と単純に考える短期筋が、発表直後に株を買い上げ、その直後にあわてて売り急ぐ結果を生んだ。

 緩和補完策のもうひとつの柱は日銀の買う国債の平均残存期間長期化だ。

 これまで日銀は平均残存期間7~10年の国債を買っていたが、それを7~12年に広げた。償還まで20年の超長期国債の買い取りを増やせるようにした。

 これで、10年金利(新発10年もの国債利回り:現在0.265%)だけでなく、20年金利(現在0.977%)のさらなる低下を促すものと考えられる。

 このほか、REITの買い取り額増加なども発表されたが、いずれも追加緩和といえる内容とはなっていない。

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