IT企業の年頭所感

デジタル変革の波に乗り遅れるな--年頭所感に見る2016年のゆくえ(2) - (page 10)

山田竜司 (編集部)

2016-01-04 15:36

デル 代表取締役社長 平手智行氏

 2015年は、ギリシャ経済破綻を発端としたEU債務危機に始まり、中国経済減衰、円安、原油暴落、中東をめぐる社会不安とテロ、米国利上げなど、経済環境も大きく影響を受ける一年となりました。一方で、国内では多くの企業が最高益を記録し、企業買収の数も過去最高となり、日本企業の攻めへの転換期とも認識されています。

Dellの日本法人社長に平手智行氏
デル 代表取締役社長 平手智行氏

 IT環境では、2014年の消費税増とXPからの移行に伴う需要前倒しの影響が続き、クライアント市場が低迷する中、Storage市場の著しい拡大が進み、クラウド移行がすべての業種で加速しハイブリッド環境の整備が進みました。お客様のIT投資使途もインフラからソリューションへ大きくシフトした年となりました。更に、IT関連企業の売却、分割、統合も加速し、各社の経営戦略と運営の違いが浮き彫りになるとともに、業界全体がクラウド、ビッグデータ、セキュリティ、モバイル化の視点で、新たなアライアンスと提携の枠組構築が促進されました。弊社も大型買収で事業ポートフォリオを一層拡張させており、ソリューションセリングによるご提供価値拡大とパートナー様協業本格化による飛躍への足がかりを構築した年となりました。

 2016年は、大手シンクタンクによりますと、引き続き中国経済低迷、米国利上げによるドル高など世界経済に動きがある一方、日本経済は原油安、法人税率軽減、在庫調整完了などでオリンピックに向けた経済の緩やかな自律成長が予想されています。

 この様な環境下、経営イノベーションの加速と具体化が必須といわれており、ビジネスモデルを進化させるクラウド、IoTやビックデータなどの本格利活用がまさに待ったなしとなっています。

 顧客の業務課題解決に向け、弊社保有製品群を「クラウド」「モビリティ」「ビッグデータ」「セキュリティ」の4つの利用分野それぞれで全体として最適化したソリューションとして強化し、提供価値を高めていく所存でございます。お客様視点を徹底し、「モノ(=製品)」と「コト(=解決策)」を組み合わせることで、お客様業務に役立つ解決策を提案する企業へと変革を図ってまいります。

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