企業のIT環境は2016年にどのように変化していくのか。主要企業の動きは1つの鍵を握る。1回、2回目に引き続き、各社が発表した年頭所感を集めた。
NTTコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長 庄司哲也氏
2016年のNTTコミュニケーションズグループは、既存ビジネスに対する信頼性の高いサービスの継続と、社会を変革するようなビジネス創出の原動力となる新サービスの提供に向けて、一層の努力を続けていく所存です。特に本年は、お客さまの「デジタル・トランスフォーメーション」、つまりクラウド、IoT、ビッグデータを活用したDigital・ICTによる事業変革やビジネス創出に、迅速かつきめ細やかに貢献してまいりたい、と考えております。
NTTコミュニケーションズ株式会社 代表取締役社長 庄司哲也氏
「デジタル・トランスフォーメーション」は、情報化やICT化よりも一歩進んだ概念です。既存ビジネスの効率化、信頼性・安全性の向上に加え、先進的なDigital・ICTを積極的に駆使した新たなビジネス創出まで含めた運動論を指すキーワードと言えます。
各企業がこぞってIoTやAI、ビッグデータ解析などによる事業のトランスフォーメーションに取り組むようになった背景には、従来にない勢いであらゆる情報がデジタル化され、また大量に蓄積され、さらにそれらをグローバルレベルで迅速に分析し、活用できるような環境が整備されたことがあります。
我々は、お客さまのニーズに対し柔軟かつ俊敏に対応できる、ICT基盤およびそれらをマネージメントするサービスを提供することで、お客さまの「デジタル・トランスフォーメーション」を支えていきたいと考えております。
「デジタル・トランスフォーメーション」が実現すると、例えば次のようなことが可能となります。
・世界中に展開する工場の製造機器から、稼働状況のデータをセキュアに収集して、グローバルレベルで最適化された生産計画を立てる
・急成長する新興国の市場において、事業認可が下りたその日のうちにサプライチェーンを含めたECサイトを立ち上げる
・オンプレミスにある顧客データも、クラウドにある販売データも、シームレスにデータ結合・分析を行い、迅速にロジスティクスを強化する
・ハッカソンでアプリを開発して速やかにユーザー体験を向上させる
さらに、お客さまのこのようなプロセスがシームレスに展開されたとき、そのビジネスはより迅速で強固なものになります。NTT Comが持つグローバルシームレスなICT基盤およびそれらをマネージメントするサービスの提供によって、お客さまとともにその実現を目指してまいります。