Johnson氏は自動運転車に関する今後の見通しには言及しなかったが、比較的近いうちに、何らかの形でこの市場で競争が起きるだろうと述べている。HARMANとMicrosoftのパートナーシップで最初に取り組むのは、音声による電子メールとカレンダーの利用だが、自動運転車が実現すれば、車での移動は電車や飛行機での移動と似たものになっていくだろう。「車の中でも、電車の中と同じように作業がしたいと思うようになるはずだ」とJohnson氏は述べている。
- 日産自動車は、電気自動車「リーフ」と「インフィニティ」欧州モデルのテレマティクスシステムに、Azureを採用する。日産は、Azureを位置情報の通知やアナリティクスなどのサービスを提供するプラットフォームとして使用する。Microsoftは、Azureを活用してより多くの自動車メーカーのシェアを獲得するというシナリオを描いている可能性が高い。
- 「Volvo On Call」を利用しているVolvoのカーオーナーは、「Microsoft Band 2」を使用して、ナビを起動したり、ドアをロックしたり、音声による命令でエアコンを作動させたりすることができるようになる予定だ。VolvoとMicrosoftは、最近「HoloLens」に関してもパートナーシップを結んでいる。
- IAVとMicrosoftは、自動車が確実に安全手順に従うようにするためのモデルを作成する手段として、「Windows 10」のストリーミングアプリケーションと「Azure IoT Suite」のデモを行う予定だ。IAVはエンジニアリングとテクノロジのコンサルティング企業で、自動車向けの新技術の設計、開発、検証を行っている。
これらの発表に共通するのは、MicrosoftはAzureについて、アナリティクス機能の追加や生産性向上に関する強みを前面に押し出し、技術を実現するプラットフォームとして売り込んでいるということだ。VolvoとのMicrosoft Band 2に関するパートナーシップをははじめとして、同社は自動車業界に対して裏方に徹するアプローチを取っている。Microsoftが持つインテリジェントクラウド、生産性向上、コンピューティング体験などの幅広い強みを考えれば、この戦略は理に適ったものだと言える。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。