横浜信用金庫は2016年1月4日に次期勘定系システムの本番稼働を開始した。日本ユニシスが提供する信用金庫向け勘定系システム「SBI21(Strategic Banking Integrated-System)」のアウトソーシングサービスを採用した。サービスを提供する日本ユニシスが1月8日に発表した。
横浜信用金庫では今回、顧客に質の高いサービスを円滑に提供し、地域経済の活性化と地域社会の発展に貢献することを目指し、「自由度とスピード感のある戦略の遂行」「システムの共通化、共同化による経営資源の最適化」「災害時の業務継続体制の確立」を実現すべく次期勘定系システムを選定、SBI21のアウトソーシングサービスの導入を決定した。
SBI21は、日本ユニシスが地域金融機関の勘定系システム分野で培った専門業務ノウハウを最大限に活用した信用金庫向け勘定系システム。信用金庫側で「自営オンライン方式」と「アウトソーシング方式」を選択できる利用形態の柔軟性を備え、制度変更対応や新機能追加など継続的な機能向上をサポートしており、これまで20以上の信用金庫で採用されている。
次期勘定系システムの主な特徴は次の通り。
地域の顧客へのきめ細かいサービスの提供
SBI21のアウトソーシングサービスでは、日本ユニシスが提供する共同システム基盤上でSBI21を稼働させ、金庫個別の要望への対応を可能とするため、経営戦略の遂行や業務運営における自由度とスピードを損なうことなく、地域の顧客へのきめ細かいサービスの提供を実現する。
経営資源の最適化による戦略的な分野への重点的対応
SBI21は、大手信用金庫の業務ノウハウが蓄積された信用金庫業界向けパッケージソフトウェアであり、制度変更や新機能追加への対応を共通化することで、システム開発や改修にかかる負荷を削減する。また、今回採用されたアウトソーシング方式では、データセンター、システム基盤、システム運用を共同化することにより、システム運営にかかるリソースの効率化を図っている。
これにより、従来、非戦略分野の対応にかかっていた経営資源を戦略分野の対応に集中させられるようになり、競争力や戦略遂行のスピードを向上する。
災害時の業務継続体制の確立
アウトソーシング方式では、堅牢なバックアップセンターと専用のバックアップシステムを日本ユニシスが提供し、平時からメインセンターとバックアップセンター間でデータを転送しているため、万一の大規模災害などの際にも迅速な業務の立ち上げが可能となり、信用金庫の顧客に対して、これまで以上に高品質なサービスを提供する。
日本ユニシスでは、競争力の向上と地域経済への貢献のためにきめ細かい迅速な顧客対応を重視する信用金庫において、システム運営の「自由度や機動性の確保」と「経営効率の向上」の両立にニーズがあることを踏まえ、今後もSBI21を核とした柔軟なシステム運営を積極的に展開し、新たな受注を目指すとしている。