Microsoftは2015年12月、「Microsoft Edge」の「JavaScript」エンジン「ChakraCore」をオープンソース化すると約束していたが、米国時間1月13日、それを実行に移した。さらに、同社はChakraCoreをLinuxに移植することも予定している。
Chakraのプリンシパルプロジェクトマネージャーを務めるGaurav Seth氏は、「われわれは先ほど、『MIT License』の下、ChakraCoreの『GitHub』リポジトリでChakraCoreのソースを公開した。今後は、Chakraの主要コンポーネントの開発をオープンに進めていく」と述べた。
ChakraCoreのMIT Licenseは極めて自由度の高いライセンスだ。基本的に、著作権表示を記載しさえすれば、当該コードを使って何をしてもよい。したがって、独自のEdgeクローンを作りたければ、同ブラウザの主要コンポーネントの1つを自由に使うことができる。
Seth氏は、Edgeが将来的に「Windows 7」にも提供される可能性を示唆した。「13日のリリースにより、『C++』サポートがインストールされた『Visual Studio 2013』または『Visual Studio 2015』を使って、SP1以降のWindows 7でChakraCoreを構築することが可能になった」(同氏)
Windows 7以外のOSもEdgeの利点を享受できるようになるかもしれない。Microsoftは2016年6月までに「64ビットの『Ubuntu Linux 15.10』でChakraCoreのインタプリタとランタイムの実装(JITは含まない)」をリリースしたいと考えている、とSeth氏はChakaCoreのロードマップで述べている。
つまり、Microsoftはエンドユーザープログラムの一部をLinuxに移植しようとしている。
Linuxの生みの親であるLinus Torvalds氏はかつて、「MicrosoftがLinux向けアプリケーションを開発したら、それは私が勝利を収めたということだ」と述べた。どうやら、Torvalds氏は勝利を収めたようだ。

提供:Microsoft
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。