Cisco Systemsは米国時間1月12日に掲示したアドバイザリで、「Aironet 1800」シリーズに深刻度が「High」(高)に分類される2件の脆弱性が見つかったことを報告した。悪用されると攻撃者にバックドアアクセスを許してしまう恐れがあると警告している。
Ciscoはこの脆弱性について、「デバイスインストール時に作成されたデフォルトのユーザーアカウントの存在が原因」としている。だが、このデフォルトアカウントに完全な管理者権限はないと付け加えている。
Ciscoは翌13日、「Critical」(深刻)と分類する別の脆弱性情報も発表している。Ciscoの「Identity Services Engine(ISE)」の一部バージョンが影響するもので、攻撃者は遠隔からデバイスの管理ポータルに不正にアクセスできるという。これにより、影響するデバイスを「完全に乗っ取る」ことができてしまう恐れがあると警告している。
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ISEが影響するもう一つの脆弱性として、「Medium」(中程度)に分類されているものがある。管理者向けの「特定のWebリソース」への遠隔からのアクセスが可能になるというものだ。
Ciscoは13日、「Wireless LAN Controller」が影響する4件目のパッチを公開した。この脆弱性は、悪用されると攻撃者が「完全にデバイスを乗っ取る」ことが可能になってしまう恐れがあるというもので、「Cisco 2500」シリーズ、同5500シリーズ、同8500シリーズ、「Flex 7500」、それに仮想無線コントローラなどが影響するという。
アドバイザリによると、これらの脆弱性はすべてCisco社内の開発者が発見したとのこと。つまり、脆弱性は公には知られていない可能性が高い。
Ciscoは、Juniperの「不正なコード」のバックドア問題が大きくなったことを受けて自社製品のコードレビューを行うと述べており、今回の脆弱性情報公開とパッチのリリースにつながったと思われる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。