海外コメンタリー

コンシューマーITと企業ITはこうして融合する--2016年の10大トレンド - (page 3)

Scott Matteson (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-01-22 06:15

#6:モバイルとソーシャルメディアがビッグデータをさらに肥大化させる

 これも考えるまでもないことだろう。しかし、自社のストレージ容量と帯域幅について楽観視している企業にとっては警鐘となるはずだ。

 WeRSMによると、2015年8月の時点で、Facebookユーザーは1時間当たり2億5000万回の投稿を、そしてTwitterユーザーは1分当たり34万7000件ものツイートを、Snapchatユーザーは1分当たり28万4000枚のスナップ写真を共有していたという。このような実態から、企業は大量のデータを格納する必要があるとか、従業員はインターネット経由で大量のデータにアクセスするという結論を導き出すことはできない(いずれにせよ、なってほしくない未来であるが)。しかし、今後デバイスの容量が枯渇していくという傾向は示されていると言ってよいだろう。このため、実際に容量が足りなくなってからあわてるよりは、事前に心づもりをしておく方がよい。しかし、その一方で次のような話もある。

#7:バッテリ性能と接続性に対するニーズが落ち着いてくる

 デバイスのバッテリ残量を気にしたり、電波が届く場所かどうかを気にする日々は終わりを迎えつつある。2016年には、バッテリ容量の増大とともに、充電方法のバリエーションが増え、接続性も今まで以上に改善されるはずだ。こういった進歩のいくつかは、新しく、独創的なものになるだろう。例えば、M-Edge Internationalという企業が開発したカバンは、搭載されている内蔵バッテリを使ってデバイスの充電を行えるようになっている。

#8:「企業向け」のPCが衰退する

 職場のデスクの脇に設置されていた大型の高性能PCや、家庭で飾り物的存在となっていた、地味で控えめな性能のノートPCは少しずつ衰退していくだろう。現在のコンシューマー向け機器は一般的に、仕事の場でも使えるほど十分パワフルなものとなっている。このような傾向は、多くの多機能クライアント端末がブラウザベースのアプリに置き換えられ、ストレージがクラウドに移行していくという状況のなか、加速されていくだろう。もちろん、サーバや、マルチメディア開発やグラフィックデザインといった用途の超高性能システムのようないくつかの例外は残るはずだ。

#9:移動の方法に大きな変革が訪れる

 2015年は自動運転車とUberが移動手段に関する2大コンセプトとなっていた。2016年は自動車テクノロジの向上とともに、そうした傾向に一段と拍車がかかるはずだ。Fordが自社の自動車やトラックにスマートホーム(そしてスマートビジネス)機能を組み込むという計画については上述した。これら2つのコンセプトを組み合わせた結果が実現されるのはまだ先であるため、ロボット運転手にチップを渡すかどうかを心配し始める必要はない。しかし、その方向に進んでいるのは確かだ。

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