編集部からのお知らせ
ZDNet Japanが新しくなりました!
New! 懸念高まる産業機器のセキュリティ
日本株展望

割安でも下げ止まらない日本株--安川電機が決算発表

ZDNet Japan Staff

2016-01-21 13:06

 1月20日の日経平均は、前日比632円安の1万6416円と再び急落し、日経平均の下値メドと考えていた1万6700円も下回った。原油値下がりが止まらず、産油国が保有する金融資産の処分売りを急いでいる可能性がある。

 そのため世界中で株、商品先物、高金利通貨、ハイイールド債などのリスク商品が同時に売られる「リスクオフ」相場が続いている。このことについて、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏が解説する。

世界景気が突然、急激に悪くなったとは考えられない

 売りが売りを呼び、世界中のリスク資産が一斉に急落していることから、リーマンショック並みの世界不況が来ると考える人がいる。窪田氏は、今の世界株安が世界経済の実態を表しているとは考えていないという。世界景気がやや悪化しつつあることはわかるが、それだけで今の急落相場を説明できない。

 原油が下げ止まらないことを受けて、産油国から世界中の株に売りが出ていることがわかっている。さまざまな海外ファンドから株価指数先物に大量の売りが続いていることも影響している。先物やオプションを駆使して「下がれば売り」「上がれば買い」と相場の流れを増幅するファンド運用が世界中に増えたことが、今のような一方通行の相場の流れを作っていると考えられる。

 投資家には「下がったら買い」「上がったら売り」と判断する人と、「下がったら売り」「上がったら買い」と判断する人がいる。2つのタイプが存在することにより、株は下げ相場でも一方通行の下げにはならず、テクニカルリバウンドを繰り返しながら、下値を切り下げていくことになる。

 ところが、今は「下がったら売り」「上がったら買い」とプログラムされたファンドが増え、一方通行の売りが続くために「下がったら買い」と考える投資家も手を出しにくくなっている。

 日本株は収益価値や配当利回りから割安と判断できるが、どこで産油国や海外ファンドの売りが止まり、どこが底値になるか見極めるのが困難になった。ただ、投資価値を無視して売り込まれた分、先行き外国人売りが収束した時の日経平均の反発力は大きくなりつつあると判断できる。

20日の海外市場動向

 以下の通り、リスク資産が売られる状況が継続している。NYダウは一時マイナス560ドル超のマイナスとなったが、引けはマイナス249ドルと下げ幅を縮小した。為替はロンドン市場で一時1ドル=115.88円をつけたが、日本時間午前6時50分現在は1ドル=116.97円だ。

  • 上海総合株価指数:前日比マイナス1.0%
  • イギリスFT100指数:前日比マイナス3.5%
  • NYダウ:前日比マイナス1.6%(マイナス249ドル)
  • WTI原油先物(期近):1バレル26.55ドル(前日比マイナス1.91ドル)
  • CME日経平均先物(3月限):1万6370円(20日の日経平均終値対比マイナス46円)

安川電機が10~12月決算を発表

 これから始まる10~12月決算発表への注目が、一段と高まっている。日経平均の下がり方から「決算内容はかなり悪いのではないか」と考える人も増えているからだ。確かに円高、中国景気悪化、資源価格急落によって日本企業の利益モメンタムは低下していると考えられる。それでも窪田氏は、今来期とゆるやかな企業業績の拡大が継続するという考えは変わっていないという。

 20日、中国や米国で事業展開し、海外売上高が7割を占める安川電機(6506)が第3四半期(2015年10~12月)の決算を発表した。足元の業況がどう変わっているか聞くために窪田氏は決算説明会(電話会議)に参加した。安川電機は、通期(2016年3月期)の業績見通しを以下の通り、引き下げた。

安川電機の2016年3月期業績会社予想


(金額単位:億円)(出所:安川電機HP)

 安川電機は、設備投資関連企業で、モーションコントロール事業(ACサーボやインバータなど制御機器)と、ロボット事業(産業用ロボット)が主力だ。中国やアメリカなど海外で幅広く事業展開しており、同社業績に世界景気の影響がよく表れる。

 同社説明によると、米国は好調だが、中国のスマホ向けや自動車向け受注が低下したために、業績見通しを下げたということだった。AppleのiPhone販売が低調である影響がここにも出ている。中国スマホについては、春節明けに受注が戻ることを期待しているが、現時点では楽観視できないとのことだ。

 中国の自動車産業向けの受注が減速していることには、警戒が必要だ。ただし、米国事業が好調なので全社業績は悪くない。業績見通しは下方修正したが、ここから業績が一段と悪化していくとは現時点で考えにくいところだ。下方修正後の経常利益355億円が達成できれば、過去最高益となる。

 1月21日以降、注目企業の決算発表が続く。今日発表予定の日本電産(6594)、総合メディカル(4775)、小松ウォール工業(7949)、明日発表予定の東京製鐵(5423)などに注目だ。

 過去記事は、キーワード「日本株展望」から読めます。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

Special PR

特集

CIO

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]