パートナーの代表として参加した、2015年にプレミアパートナーに選ばれたTIS。プレミアパートナーは、事例が毎年10件、認定技術者(アソシエイト)20人以上など厳しい要件をクリアしなければならず、世界でも数少ない。
日本では同社がTISが5社目となっている。TISのプラットフォームサービス企画部 副部長を努める内藤稔氏は「プレミア認定により引き合いや依頼が増えた」と話す。AWSの取り組みとして挙げたのがTest Driveの活用だ。これにより、通常試す機会が少ないエンタープライズソリューションを簡単に体験でき、さらには社内のクラウド化にもつながっているという。
帳票、集計・分析で国内シェア1位のパッケージを提供するウィングアーク 1stの取締役 CTO 開発本部 本部長、田中潤氏は、パッケージベンダーとしてのクラウド活用を紹介した。クラウドは「(メインフレーム、クライアント/サーバーに続く)第3のプラットフォーム」との認識のもと活用を進めており、2013年にデータ視覚化の「MotionBoard Cloud」を提供、744%成長しているという。
最近では、帳票のクラウドサービス「SVF Cloud」の提供を開始した。AWSを基盤に利用した理由として、「自分たちで作ることもできたが、われわれの強味はアプリケーション開発」とし、AWSが高可用性などの要件を満たしていたと説明している。
プレミア認定を受けているAWS専業ベンダーのサーバーワークスの代表取締役、大石良氏は、自分たちが開発したAWS運用自動化「CLoud Automator」が野村総合研究所(NRI)、日本電気(NEC)、三井情報(MKI)の3社が採用していることを報告。3社ともAPNパートナーのミーティングで出会ったことがきっかけとする。
大石氏は「企業のワークロードのうちクラウドに乗っているのは1けたぐらいではないか。まだ10倍の潜在市場がある」と見通しながら、「APNパートナーが増えるのは歓迎。コンペティタが増えるよりも市場の成長の方が速い」と述べて、AWSの新しいパートナー戦略を歓迎した。