SAPは、2018年までにクラウドサブスクリプションとサポートによる売上高がソフトウェアライセンスの売上高を上回る見通しであることを明らかにした。
SAPの2015年度通期(12月31日締め)の新規クラウド契約額は103%増の8億8300万ユーロだった。第4四半期の新規クラウド契約額は75%増の3億4400万ユーロ。通期のクラウドサブスクリプションとサポートによる売上高は23億ユーロ、営業利益は63億5000万ユーロだった。クラウドとソフトウェアの売上高は20%増加した。
「急成長する」クラウドサブスクリプションとサポートによる売上高は2017年までにソフトウェアライセンスの売上高に近づき、2018年には追い抜く見込みだとした。その頃には、同社のクラウド事業は、「営業利益の急速な拡大を可能にする」規模に達している見通しだという。
SAPによると、同社は「好調な事業の勢い」を受けて、2017年の見通しの上方修正しており、クラウドサブスクリプションとサポートによる売上高を38億~40億ユーロ、総売上高を230億~235億ユーロと予想しているという。通期の総売上高は208億1000万ユーロ、営業利益は63億5000万ユーロだった。
「SAP Business Suite 4 SAP HANA」(SAP S/4HANA)の普及は「今も急速に拡大」しており、2015年末時点の顧客数は2700を上回ったとした。前年同期比で2倍以上に増加したという。
SAPの人事システムの中核をなす「SuccessFactors Employee Central」の顧客数は1000に達した。同社によると、2015年、「Customer Engagement and Commerce」のクラウド契約は3桁の成長を記録したという。
SAPは、AribaとFieldglass、Concurで構成されるBusiness Network部門の2015年通年の新規クラウド契約が187%増の3億900万ユーロだったとした。同社によると、約200万社がAribaネットワークで7400億ドル以上の取引をしたという。さらに、3200万人以上のエンドユーザーがConcurで旅費や経費を処理した。また、この12カ月間で、SAPの顧客はFieldglassプラットフォームで約130カ国の190万人以上の臨時労働者を管理した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。