重要になるネットワーク
勝浦氏 IT部門の方から伺っていることは、ほかの皆さんと一緒です。またSDNだけでなくセキュリティやIoT、クラウドなど、今後はもっともっといろいろな技術が出てくると思います。それらのシステムを実現するネットワークもより重要になってくるので、現在の知識を生かしながら新しい技術に柔軟に対応できることが求められます。
NEC スマートネットワーク事業部 マネージャー 勝浦啓太氏
IT部門も、ただ単純にコスト削減だけではなく、新しい技術を使いながら企業の事業拡大にどう貢献するのかを考えていくことがより求められると考えております。今のIT部門の方とお話ししていると、例えばネットワークのコンフィグ1行も間違えないで投入して、トラブルなくサービスインされることに配慮されていたりされます。
たとえばSDNのような新技術を活用することで、その負担軽減に貢献させて頂くことで、IT部門がより自社の成長に寄与するようなICT戦略の検討に注力できるようなことに貢献をしていきたいと考えております。またSDN関連のご提案をさせて頂く際に、一緒にコンサル的に「今後自社のICTシステムをどのようにしていきますか」ということも一緒にご相談させて頂きながらご提案をさせて頂いており、IT部門の価値を上げるということをNECとしてもご協力していきたいと考えています。
SDNの展望では、先ほど議論の中で「OpenFlowじゃない」という話もありましたが、NECはオープンなプロトコルであるOpenFlowをどんどん推進していこうと思っております。もちろんOpenFlow以外にも出てきている新しいSDNプロトコルやレガシープロトコルへの対応なども進めて参ります。
あとは先ほど申し上げましたノースバウンドAPIですね。上位層のアプリケーションとの連携に注力して、どんどんSDNの価値を高めることをやっていきます。業種向けに特化した領域にも注力していて、先ほどIndustrie 4.0の話が出ましたが、工場にはまだWindows XPで動いている製造装置がまだ意外と残っております。そういうものを最新の装置に取り換えると大きな費用がかかるわけですが、これが10台20台と残ってるところもあります。
そこを、たとえばSDNの仮想ネットワークで通信先を限定することで、高価な製造装置の置き換えタイミングをお客さまの投資のタイミングに合わせるためにSDNを使っていただくようなケースもあります。そのような業種に特化したニーズをすくい上げてソリューション化を進めることをやっていきたいと考えています。（完）
