まずは重要な結論から述べよう。Windows 10でお勧めできないのは、Internet Explorer 11である。このブラウザは競合製品に対抗できていない。
一方、ベンチマークの結果だけを見ると、最も優れているのはChromeかEdgeとなる。
しかし、ブラウザはベンチマークのスコアがすべてではない。たとえば、米ZDNetが先日掲載したMary Branscombe記者の記事では、「私はEdgeにどれだけの機能が欠けているかを知って驚いた。一度の検索で開いたタブをまとめておくタブグループ機能も、最後に閉じたタブだけではなく最近閉じたタブから1つを選んで開く機能も、閲覧履歴を検索する機能もない」とされている。
私にとっても、EdgeはWindows 10で使用するメインのブラウザにはなり得ない。その理由は、拡張機能がサポートされていないからだ。私はすべてのプラットフォームでChromeを愛用しているが、十数個を超える拡張機能なしには1日たりとて過ごせない。簡単な操作だけでサイト全体をGoogleで検索し、ZenMateのVPNに接続し、ウェブページをGoogle Driveに保存できるのは、すべて拡張機能のおかげである。私が今回の人生で拡張機能のないブラウザに乗り換えることは、まずないだろう。
また、EdgeはFacebookを含む一部のメジャーなサイトを正しく表示できないという問題も抱えている。とはいえ、Facebookの問題に関しては、Microsoftにすべての非があるわけではない。Facebookは仕様変更の頻度が高く、ウェブ標準に準拠していない側面が多々あるからだ。もちろん、Facebookのユーザーにそんな裏事情は無関係で、彼らにとってはブラウザの使い勝手がすべてである。
ここまでに評価したあらゆる点を考慮すると、私はChromeをWindows 10の最強ブラウザに推したいと思う。しかし、Edgeを好んで使用するユーザーの気持ちもわかる。Edgeについては、今後も注意深く見守っていくつもりだ。Microsoftで働く友人によると、同社はEdgeの開発に大量のリソースを投入しているという。そのため、2017年の今頃にはEdgeがあらゆる点で競合ブラウザを凌駕し、Windows 10最強ブラウザの座に君臨している可能性はある。しかし、今はまだそのときではない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。