IoTやロボットで物流現場の課題を解決するGROUNDの本気度--アビームとも提携 - (page 2)

大河原克行

2016-01-28 08:00

 続けてKohli氏は「梱包箱の自動容量計量や仕分けが可能な“SORTER”と、自動ロボット保管を可能にするButlerという2つの製品を持っており、倉庫業務を行うEC企業、EC企業とオムニチャネルのクライアントを連携させるサードパーティーロジスティクス企業、オムニチャネルで倉庫業務が必要なブランド企業を対象に事業展開している」と同社の事業内容を説明している。

 「今回のGROUNDとの提携で日本市場にも展開することになる。日本は、コンシューマー向けEC市場では、アジア太平洋で中国に次いで2番目の市場規模を持つ。当社にとって日本市場は大変重要な市場だと考えており、GROUNDは日本で唯一、Butlerを提供する企業になる。小さく導入し、その後拡張できるのがButlerの特徴。EC事業の急成長にあわせて導入できるほか、倉庫のスループットを捉えた拡張も可能になる」(Kohli氏)

GreyOrangeが開発するButler
GreyOrangeが開発するButler

 Butlerの導入対象となるのは、50億円以上の事業規模を持つ物流企業で、倉庫業務が必要となるEC企業、サードパーティーロジスティクス企業などに提案していくという。

 自動搬送ロボットのButlerの国内第1号ユーザーとして、ファッションECのシステムの開発などを事業とするダイアモンドヘッドへの導入が決定しているという。

クオンタムリープ 代表取締役兼CEO ファウンダー 出井伸之氏
クオンタムリープ 代表取締役兼CEO ファウンダー 出井伸之氏

 「最新版のVer1.5を導入することになり、現在、日本語化を進めている。3月にローカライズが完了してから導入することになる。Butlerは、7台でひとつのユニットが形成されており、今後、ユニットを面展開する形で導入を進めていくことになる」(Kohli氏)

 2016年度には、国内市場で100台以上の販売を目指したいとしている。

 クオンタムリープの出井氏は、「GROUNDは企業や商品の志がいいこと、そして、事業を展開するタイミングがいいと考えている。2016年は、1995年にインターネットが登場したときと同じ匂いがする。日本はIT革命に乗り遅れた感じがするが、これからのITとデジタル分析革命には乗り遅れてはいけないと考えている。GROUNDはそうした役割を果たすことになる」と期待を寄せた。

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