Dellによる買収に向けた準備を進めるEMCは米国時間1月27日、第4四半期決算(12月31日締め)を発表した。需要が減速するなか、明暗入り交じった内容となっている。
第4四半期決算は利益が7億7100万ドル(1株あたり39セント)、売上高が前年同期比横ばいの70億ドルだった。また、非GAAPベースの利益は1株あたり65セントだった。利益はアナリストらの予想の範囲内だったが、売上高は71億3000万ドルという予想を下回った。
全体的に見ると、EMCはやるべきことをやっている。つまり、Dellによる買収を控えて業績を維持している。通期では、利益が20億ドル(1株あたり1.01ドル)、売上高は247億ドルだった。
EMCの最高経営責任者(CEO)Joe Tucci氏は、EMCがドル高や地政学的な混乱、テクノロジトレンドの変化を切り抜けたと述べるとともに、Dellによる買収は予定通りに進行中であると述べた。また、EMCの子会社であるVMwareの決算も堅調だった。なおVMwareは、EMCの最高財務責任者(CFO)Zane Rowe氏を新たなCFOとして迎えることも発表している。
Tucci氏はアナリストらとの電話会議で、Dellによる買収について以下のようにまとめている。
われわれの資産を統合することで、業界における大きな変化に対応し、新たな世界をリードするためのより良い立場を得られるようになる。顧客はこの統合について圧倒的に肯定的な反応を示している。顧客はわれわれのことを、成功に不可欠な先進的テクノロジと、デジタルな変革を実現するテクノロジ、ソフトウェア定義データセンター、ハイブリッドクラウド、コンバージドインフラ、モバイル、セキュリティを網羅できる、実力と懐の深さを兼ね備えた戦略的なパートナーになれる企業だと捉えている。また、EMCとDellの従業員が統合に前向きであるということも重要だ。彼らは、ともに力を合わせることで市場でより良い立場を得られるという点、そして長い目で見てより多くの機会を新たに手にできるという点を理解している。Dellによる買収が当初の条件とスケジュールで予定通りに進んでいると報告できることをうれしく思う。
なお、情報インフラ事業は、RSA事業の売上が低調だった影響を受けた。また、情報ストレージ事業も振るわなかった。


この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。