レノボ・ジャパンは1月26日、2015年12月に米国で発表されたNutanixとの協業を受け、垂直統合型製品(ハイパーコンバージドシステム)「Converged HX Series」を日本市場に投入する。最小構成の3ノードから導入でき、拡張性を特徴としている。
同社のハイパーコンバージドシステムは、ソフトウェアで制御できるストレージ機能により、サーバとストレージをともに統合管理できる仕組みを持つ。
仮想サーバや仮想デスクトップ、ビッグデータ、データベースなど幅広い用途に利用でき、効率性、迅速性、拡張性の観点からインフラ構成を強化できる。
配備や管理の費用を削減しながら高い信頼性のサーバのプラットフォームの構築を実現し、投資対効果(ROI)を高めると説明する。
ハイパーコンバージドシステムのメリット
これまでのシステムは複数世代のサーバ機、OS、ストレージ、ハイパーバイザが混在する環境があり、運用が煩雑だった点を簡素化するのがNutanixのソフトウェアを搭載した「Lenovo Converged HX Series」という。
Lenovo Converged HX Seriesには、異なるワークロードに合わせて3モデルが用意されている。デスクトップ仮想化(VDI)に加え、メールやファイル、ウェブサーバ、ミドルウェアといった、一般的な仮想化ワークロードに最適された「HX3500」、Hadoop環境など、ビッグデータを扱うサーバ仮想化用途に最適化されている「HX5500」、MS SQL Serverなど、データベースや大量のデータ入出力を伴うワークロードに最適化された「HX7500」の3つである。
導入が容易であり、ノードごとに独立したコンピュート資源、ストレージ資源、管理機能を持つため、データセンターのインフラリソース管理を簡素化し、運用効率を高めることが可能とした。最小構成の3ノードから導入でき、拡張が容易とした。日本でもやパートナーに対して販売や技術的な支援体制を整える。
また、顧客やパートナー向けの検証環境もレノボ事業所に設置することで、既存のIT資産のスムーズな移行の支援をするとしている。
レノボ・ジャパン 執行役員専務は安田稔氏は、ハイパーコンバージドシステムのコスト効果の大きさを強調。「2016年はハイパーコンバージドシステムに注力する」と話した。
Nutanix日本法人代表マネージングディレクターの安藤秀樹氏は「米IDCの調査ではNutanixはハイパーコンバージドシステム市場のシェアでリーダーのポジションにいる。米国国防総省でも利用されるなど、2009年の創業から現在の顧客は1300人ほどにもなる」とアピール。ハイパーコンバージドシステムを利用すればシステム運用の手間がかからない点に気づくはずとし、自信を見せていた。
レノボ・ジャパン 執行役員専務は安田稔氏(右)とNutanix日本法人代表の安藤秀樹氏(左)