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日本株展望

マイナス金利が銀行、生損保、その他金融に与える影響 - (page 4)

ZDNet Japan Staff

2016-02-02 11:02

業務の多様化が進んでいるメガ銀行へのマイナス影響は限定的

 国内の利ざや縮小が経営にどれだけ大きな影響を及ぼすかは、銀行によって異なる。収益の多様化が進んでいる銀行ほど、影響は相対的に小さくなる。収益の多様化が進んでいない銀行には、重大な影響が及ぶ。

 一般的に規模の大きい銀行ほど、収益の多様化が進んでいる。窪田氏は、3メガ銀行へのマイナス影響は限定的で、昨日の株価急落は過剰反応だと話す。

 3メガ銀行は、利ざやが相対的に厚い海外での与信を拡大しており、海外事業が成長をけん引している。国内でも、伝統的商業銀行業務のほかに、証券、信託、リース、消費者金融などに収益源を多角化したユニバーサル銀行となっている。

 マイナス金利が導入された影響で、来期減益になるリスクは高まったが、それでも高収益を維持できると考えられる。減配が必要になるような収益の悪化がないならば、配当利回りの高まった今は、投資魅力が高いと考えられる。

損害保険株に改めて注目

 損害保険は、原則1年契約だ。生命保険のように20年30年と続く契約はほとんどない。生命保険のような長期固定負債を抱えているわけではない。したがって、日銀がマイナス金利を導入して、長期金利が低下しても、運用の逆ざやが発生する懸念はほとんどない。

 日経平均が上昇する時、損保株の値動きが良くなることが過去によくあった。保有する資産(株や不動産)の時価が上昇することが意識されるからだ。損保株の短期的な値動きは、保険業の損益よりも、保有する株や不動産の値動きで決まることが多い。今後、日経平均が底打ちして上昇が続くと考えるならば、ここから損害保険株への投資が面白くなる。

 本業(保険業)の損益も、もちろん重要だ。短期的な株価への影響は必ずしも大きくないが、長期的な株価変動には影響する。

 日本の損保会社は長年にわたり、自動車保険の赤字に苦しんできた。ところが、近年、損益改善のために料率引き上げを実施した効果で、自動車保険は改善した。つまり、本業損益は改善しつつある。

 窪田氏は、海外での事業拡大にも成功している東京海上HLDG(8766)に注目しているという。同じ保険でも、生保株への投資は避けるべきだが、損保株への投資妙味は増していると考えられる。

その他金融(リースや消費者金融など)も金利低下で恩恵を受ける

 その他金融業には、金利低下でメリットを受ける会社が多い。例えば、中小企業向けの小口リースを中心に展開しているリース会社は、金利低下で恩恵を受ける。リースの利ざやは、以下の3つから構成される。

 (リース業利ざや)=(長短金利差)+(信用力差)+(サービス料)

 リコーリース(8566)は、複写機などを主に中小企業にリースしている。リース料には、事実上のサービス料が含まれている。トナーの補充やメンテナンスに、たびたび往訪することが、リース収益の根底にあるといえる。

 同様に、オリックス(8591)も、中小企業向けのリースが得意なので、金利低下のマイナスは小さいと考えられる。一方、大企業向けのファインナンシャルリースは、マイナス金利の導入でダメージを受ける。リース業でも、中小企業向けのオペレーティングリース比率が高いところほど、収益は安定的といえる。

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