VMwareは「Virtual SAN」プラットフォームの最新版「VMware Virtual SAN 6.2」を発表した。プライベートクラウドとパブリッククラウドインフラ向けのソフトウェア定義スタックを強化するものとなる。
VMware Virtual SANはソフトウェア定義ストレージ製品で、主としてNutanixと競合する。VMwareによると、21カ月前に提供を開始して以来、すでに3000以上のハイパーコンバージドインフラ顧客を抱えるという。バージョン6.2は第1四半期中に提供の予定で、価格はCPUあたり2495ドルからとなっている。
ソフトウェア定義ストレージ技術により、ベンダーの競争が変わりつつある。ストレージ容量の消費は進んでいるが、既存のシステムベンダーの成長は鈍化している。その一因はクラウドにあるが、ハードウェア側にも原因がある。ソフトウェア定義ストレージによりコモディティのx86サーバでアレイを構築できるため、これまでストレージベンダーに入っていた売り上げはサーバの売り上げとなるからだ。VMwareはストレージとネットワークの両方の市場で、ソフトウェア定義というトレンドを活用している。
「すべてがx86ノード上で作成でき、単一のビルディングブロックを利用して拡張できる。これがわれわれのビジョンだ」とVMwareでソフトウェア定義データセンター部門でプロダクトマーケティングと管理のトップを務めるGaetan Castelein氏は述べる。
VMwareは、ストレージ、ネットワーキング、コンピューティングを担う、「vSphere」、「vCenter Server」、Virtual SANをまとめて「VMware Hyper-Converged Software(VMware HCS)」と呼んでいる。このソフトウェアスタックはサーバベンダー経由で提供されるほか、EMCのVCE事業部経由でアプライアンスとしても提供される。
以下がスタックと提供モデルとなる。VMwareは11社のサーバメーカーと提携しており、これらのメーカーが事前設定済みのシステムを構築している。
Virtual SAN 6.2では、ストレージ効率が向上し、データ重複排除、圧縮などのオプションが加わった。現在Virtual SANの利用はハイブリッドストレージ実装が主流だが、オールフラッシュアレイのような実装も今後増加すると予想されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。