NECは2月17日、通信トラフィック(トラフィック)を制御するサービス「Traffic Management Solution(TMS)」を仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator:MVNO)向けに機能強化し、発売すると発表した。
秘匿化通信(HTTPS通信)に対する最適化性能を向上させたほか、動的TCP最適化機能を新たに搭載し、MVNOがより快適なサービスをエンドユーザーに提供できるようになりキャリアなどMNO(Mobile Network Operator)との契約帯域の利用効率向上が可能という。
昨今、動画配信サービスの利用拡大などにより、全トラフィックにおける秘匿化通信の比率が急増しており、ネットワーク運用を効率化するためには、プライバシー保護とトラフィック最適化の両立が求められる。
またMVNOは、混雑時のパケットロスやスループット低下、急激なユーザー増加とトラフィック増加による短期間での契約帯域超過など、契約帯域の有効活用、ユーザーの体感品質(QoE)維持が課題となっている。今回の強化は、こうした課題に対するもの。
今回の機能強化の特徴は以下の通り。
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秘匿化通信最適化性能を強化し、通信事業者の設備利用効率を向上
HTTPSトラフィックの特性から動画やウェブなどコンテンツの種類を推定する独自アルゴリズムを強化し、推定精度を向上。また、アクセスサイトごとに時間帯やネットワークの混雑度に応じた速度制御が可能な機能を新たに搭載した。
これらにより、QoEの維持とトラフィックの最大30%削減を両立し、MVNOは混雑時でも高いQoEでエンドユーザへのサービス提供を実現する。
動的TCP最適化機能の搭載で混雑時のスループットを2倍以上に向上
ネットワーク設計ポリシーや、QoEポリシーの特性に合わせて通信プロトコルの振る舞いをきめ細かく設定可能なTCPチューニング機能の高度化した。また、無線区間の通信性能を自動判別し状況に応じて柔軟にトラフィックを制御する動的TCP最適化機能を搭載。
これらにより、混雑時のパケットロスを抑制しスループットを2倍以上に向上する。
MVNO事業者の収益向上に貢献
秘匿化通信最適化機能と、動的TCP最適化機能を組み合わせることで、動画サービスの遅延や停止を抑えた高いQoEでのサービス提供が可能になり、MVNOは、MNOとの契約帯域の有効活用、MNOへの支払いコストの最適化を実現できるとしている。