国立情報学研究所(NII)の曽根原研究室と国立大学法人 長崎大学 大学院工学研究科は2月16日、オープンデータ化した既存コンテンツを核とし、新たに発信された口コミなどの情報をリアルタイムに追加して拡張する「自己拡張型オープンデータプラットフォーム」を共同で研究開発し、これを活用した観光アプリケーション「ながさきロケなび」を2月15日にリリースした。
特定の「キャスト」が出演した異なる映画やドラマのロケ地を検索(NII提供)
口コミ情報ページの自動生成(NII提供)
このアプリケーションでは、長崎県内で撮影された映画やドラマなどの作品のロケ地情報を多言語化した上でオープンデータ化し、「キャスト」や「監督」、「主題歌」などからロケ地の検索を可能にするとともに、観光客が発信する情報なども追加してコンテンツを拡張する。
曽根原研究室では、人間や社会の複雑な状況や行動を反映したビッグデータの集積と分析により、科学的根拠に基づいて合理的に意思決定や政策決定を支援する「データ中心政策科学」の創成に向けた研究開発を行っている。
そのために不可欠となるのはウェブ、SNSデータや公的統計データ、自治体オープンデータ、センシングデータなどの「ソーシャルビッグデータ」を共有し、データ連携の基盤を実現することで、長崎大学とはウェブ、SNSデータとオープンデータの連携に関して共同研究開発を行ってきた。
この共同研究で開発した自己拡張型オープンデータプラットフォームは、オープンデータ化した既存のコンテンツを「核」として保有するとともに、TwitterなどのSNSで発信された新しい情報を次々と取り込むことで、最新の情報を付加して提供する。ながさきロケなびは、この技術の活用第一弾として観光に応用にしたものという。