IBMは米国時間2月18日、Truven Health Analyticsを26億ドルで買収することを発表した。
Truven Health Analyticsの買収は、IBM Watson Health事業を強化するものだ。Truvenはヘルスケアのコスト、クレーム、品質などのデータを追跡できる技術を提供しており、Truven自身はヘルスケアのコストと品質を追跡する方法論とアルゴリズムも有している。
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IBMは同社を買収後、Truvenの技術をWatson Health Cloudに統合し、IBMが「インサイト・アズ・ア・サービス」と称するサービスの提供に利用する。IBMは、「個人レベルから人口レベルまで」ヘルスケア情報を追跡するのに十分なデータと技術の獲得を図っている。
さらに重要なこととして、Truvenの買収はWatson Healthに多くの顧客をもたらす。Truvenはクラウドベースのヘルスケアデータを、病院やライフサイエンス企業など8500社の顧客に提供する。製薬業界の上位企業の多くがTruvenの顧客だ。
Truvenの主力製品「Advantage Suite」は雇用主である企業、政府、ヘルスケアプランなどを対象としたもので、「ActionOI」は事業者の運用のパフォーマンス改善にフォーカスするものだ。
IBMはこの分野で、これまでにPhytel、Explorys、Merge Healthcareを買収している。
Truvenの製品はヘルスケア業界における顧客の役割によって分類されている。同社は洞察サービスとともにコンサルティングと調査も行う。
Explorysの元最高メディカル責任者でWatson Healthのバイスプレジデントを務めるAnil Jain氏は、Truvenの買収はデータと人を目的としたものだと述べている。「Truvenは企業に尊敬されているブランドで、専門家とデータサイエンティストも抱えている。データは原材料なのだ」とJain氏は語った。
TruvenがWatson Healthに提供するデータの1種
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。