NTTデータグローバルソリューションズ(NTTデータGSL)、JSOL、EMCジャパン、ヴイエムウェアは2月22日、SAPが提供するSAP Co-Innovation Lab Tokyo(COIL Tokyo)」を利用し、GlobalのCOIL SponsorとMemberの協力の下で、「SAP S/4 HANA」に関する共同検証を実施したと発表した。
今後利用が広がると見込む「SAP HANA テーラード データセンター統合(TDI)」環境におけるVMware vSphere環境での運用技術を確立し、合わせて運用性、操作性に優れるとするオールフラッシュストレージが、高速性だけでなく運用性にも優れることについて実証することを目的に実施した。
具体的には、オールフラッシュストレージとして「EMC XtremIO」を用いたTDI上に構築したSAP HANA on VMware vSphere 6.0において、従来のアプライアンス製品と比較する形でSAP S/4 HANAの構築、運用に関する実証検証を実施した。
その結果、SAP HANA on VMware vSphereとXtremIOを組み合わせたSAP TDI環境であれば、インフラ投資に対するコスト削減や高いストレージ運用性を実現できることが確認できた。そのほか、検証を通じてSAP HANA VMware on vSphere 6.0環境における運用のベストプラクティスを確立したという。
検証に用いられた各製品/機能によって得られた効果は以下の通り。
オールフラッシュストレージ
SAP起動時間を短縮化し、オンラインサービスレベルの向上を図れる。
SAP HANAおよびストレージのスナップショット機能
- 短時間でSAP開発環境を構築できることから、新規業務要件のための開発インスタンス早期立ち上げなどが可能となる
- 一時的なアプリケーション検証後、あるいは障害時に必要となるSAP HANAのDBリストアが迅速かつ容易に実施可能となる
VMware vSphere 6.0
- vSphere 6.0の機能を活用することで、ダウンタイムを排除でき、仮想化されたSAP HANAを自動的に再起動する仕組みにより高可用性も実現できる
- 1ESXiサーバ上での複数HANAインスタンス稼働(vSphere 6.0からサポート)により、既存物理サーバのリソースの有効活用が期待できる
今後は、今回の検証結果をもとに、各社においてインフラ投資の観点でコスト効率の高いと考えるSAP HANA on VMware vSphere 6.0と運用性、操作性に強みを持つオールフラッシュストレージXtremIOを利用したSAP TDI環境の構築を推進する。