アイ・ティ・アール(ITR)は2月23日、国内のデータウェアハウス(DWH)向けデータベース管理システム(DBMS)市場規模推移と予測を発表した。2014年度の売上金額は前年度比30.4%増の33億円。市場調査レポート「ITR Market View:DBMS/BI市場2016」で国内全42ベンダーを対象に調査した。
この急な伸びはHewlett-Packard EnterpriseやAmazon Web Services(AWS)の急成長が主な要因と説明。2015年度も、モノのインターネット(IoT)やビッグデータへの注目度の高まりによるデータ活用環境の強化に対する投資が着実に増加していることから、同31.5%増と引き続き大幅な伸びを予想している。
パッケージとSaaSの提供形態別に分類して見ると、2013年度まではパッケージでの導入が主体であったが2014年度よりSaaSでの導入が拡大し、2018年度の市場規模ではSaaSがパッケージを上回ると予測している。
SaaSでは現在、AWSの「Amazon Redshift」が市場の拡大を牽引しているが、2014年12月には「IBM dashDB」の出荷を開始したほか、2016年春には「Azure SQL Data Warehouse」の出荷を予定しており、今後はSaaS市場の競争が激化していくものと予想されている。
国内DWH向けDBMS市場規模の推移と予測:提供形態別(ITR提供)