スウェーデンの燃料会社であるPreemは、統合基幹業務システム(ERP)によりシステムを刷新、標準的なソリューションを構築することで、業務の複雑性を解消することを目指しているという。製品を提供したインフォアが2月24日に抄訳で伝えた。
Preemでは現在、社内の業務量やビジネスの管理、および会計管理の効率化を目的とした、「SVAR」という名の社内プロジェクトを進めている。プロジェクト期間中には、コアとなるソフトウェアソリューション約30を刷新し、在庫レベル管理やビジネスパートナーとの関係管理を改善するための新しいツールを追加する予定で、今回のERP導入もその一環という。
Preemではスウェーデンの主要な燃料生産者として温室効果ガスの削減に取り組んでおり、燃料生産のあらゆる段階で環境への影響を最小化するためにも、サプライチェーンでの需要と供給のバランスを取ることがビジネス上の重要課題となっていた。そこで今回、インフォアのERP「Infor M3」と、インフォアのサプライチェーンプランニングソリューションを組み合わせて導入することを決めたという。
これらのソリューションは、サプライチェーンから財務会計の予算策定、計画および連結会計、顧客関係管理(CRM)を含むビジネス全体にわたって導入され、スウェーデン全社にわたって600ユーザーが利用する予定。これによりPreemの2つの利益を担う供給・精製部門とマーケティング・営業部門間の最適な連携を目指す。
また、手作業で情報を統合することなく、すべてのレポート機能や分析要件のソースをアプリケーションに統合するために、インフォアのミドルウェアのユーザーインターフェース(UI)基盤「Infor ION」も導入する。IONでは、スコープ内のすべてのアプリケーションのビジネスワークフローやイベントを管理し、クラウドや他の外部デバイスと接続することが可能となる。
Infor M3導入により期待される主な効果は以下の通り。
- Preemのサプライチェーン全体にわたる実際の在庫レベルを可視化
- サプライチェーンから最終消費者に至るまでのあらゆる局面において分析が可能に
- 製品の最下位の詳細レベルまでのトレーサビリティを確保