Microsoftは米国時間2月24日、モバイル機器向け開発ツールベンダーXamarinを買収すると発表した。金銭的条件については両社とも明らかにしていない。
Microsoftでクラウドおよびエンタープライズ担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるScott Guthrie氏は、Xamarinの買収についてブログで以下のように述べている。
MicrosoftはXamarinと長期にわたるパートナーシップ関係を築いてきており、「Xamarin」を「Microsoft Visual Studio」や「Microsoft Azure」「Office 365」「Enterprise Mobility Suite」に統合するという共同の取り組みによって、プラットフォームをまたがるネイティブでセキュアなアプリを開発するためのエンドツーエンドのワークフローを開発者に提供している。またわれわれは、開発の成功に欠かせないトレーニングやツール、サービス、ワークフローの提供に向けて緊密に連携してきている。
今回の買収発表を機に両社は、世界に認められた開発者向けツールやサービスをより緊密に統合するとともに、シームレスなモバイルアプリの開発経験の実現に向けて改良していくためのさらなる取り組みを続けていく計画だ。XamarinとVisual Studio、Visual Studio Team Services、Azureの組み合わせによって、あらゆるモバイル機器を対象としたアプリの開発やテスト、配備、実装に必要なものすべてを提供する完全なモバイルアプリ開発ソリューションが提供される。このソリューションを使って開発された成果物が登場するのをわれわれは心待ちにしている。
Microsoftは、3月末に開催する開発者向けカンファレンス「Build 2016」を皮切りに、Xamarinの統合計画に関するさらなる詳細を発表していく予定だ。
MicrosoftがXamarinを買収するとのうわさは2014年から流れていた。Xamarinのテクノロジには、MicrosoftのC#を使用して「Microsoft Windows」向けのみならず「iOS」や「Android」「OS X」向けのネイティブアプリを開発できるという魅力がある。
今回の発表により、MicrosoftがXamarinのテクノロジを用いることで、Universal Windows Platform(UWP)アプリという枠を超えた、真のユニバーサルアプリを生み出そうとしているのかどうかという疑問もわき上がってくるはずだ。XamarinによってMicrosoftは、同社のモバイルプラットフォーム以外をターゲットとしたアプリ開発への道を開発者にもたらすという選択肢を手にするのかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。