Googleは、標準的な3.5インチハードディスクドライブ(HDD)の代替として、3.5インチHDDで標準的となっている高さ1インチよりも、また2.5インチHDDの最大高である15mmよりも高さのあるドライブを提案している。
同ホワイトペーパーには「ドライブの高さを高くすれば、ドライブあたりのプラッタ数を増やせるようになる。これによって記憶容量を増大できるうえ、筐体やプリント基板、ドライブモータ/アクチュエータなどの容量あたりのコストを低減できる。ドライブあたりの総容量を据え置きにすると考えた場合、プラッタを小さくすることでシーク距離が短くなるとともに、プラッタの安定性が向上するためディスク回転数を増加できるようになる。これによりIOPSは高くなるが、1ドルあたりの容量は低くなる」と記されている。
Googleは、このようなカスタマイズを施したフォームファクタでの大量発注は可能だが、この問題は業界に幅広く当てはまるため、標準化を期待していると述べている。
Googleは、セキュリティという観点からも要望を抱えている。同ホワイトペーパーでは、政府がハードディスクのファームウェアをハッキングするという脅威を極めて現実的なものとして捉えており、同様のハッキングを行ったEquation Groupに関するKaspersky Labの研究について言及している。
同ホワイトペーパーには「正しいファームウェアを保証し、不正な変更を抑止する方が容易であるのは明白であり、長期的に見た場合、他のシステムで既に活用されているさまざまなセキュリティ強化技術を採用する必要がある」と記されている。
また、「短期的な観点ではわれわれは、ディスクに対する物理的なアクセスを制限することと、ホストOSからの(ディスクのファームウェアを再書き込みするような)信頼されていないコードを隔離することで、この問題にアプローチしている」とも記されている。
さらに、近代的な企業向けディスクでは保存データの暗号化が現在でもサポートされているものの、キーは1つしか指定できないようになっている。Googleはディスク上の異なる領域ごとに個別のキーを設けることで、より粒度の細かい統制を実現してもらいたいと考えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。