NTTアイティは、ウェブ会議システム「MeetingPlaza」について、グローバルの拠点間で円滑にウェブ会議を実施できるサービスを実現するためのインフラとして、グローバルなクラウドサービスを採用、そのプライベートネットワーク基盤を活用している。クラウドサービスを提供する日本IBMが2月26日、ユーザー事例として公開した。
NTTアイティは、NTT研究所で研究開発された最先端技術などを製品・サービス化して世の中に広める役割を担うため、1987年の設立以来、「人を真ん中に」という理念の下、「見る:vision」「つなぐ:communication」「聞く・話す:voice」「集う:portal」「育む:care」など、幅広い分野向けに製品やサービスを提供している。
音声通信や映像コーデックなどの技術を用いた遠隔地間コミュニケーションを最適化する仕組みとして、同社がMeetingPlazaの提供を開始したのは2001年。本システムは近年、国内利用に加えて、グローバルの各地域からのウェブ会議利用ニーズに対応することが求められていたという。
そこでNTTアイティでは、グローバルの拠点間で円滑にWeb会議を行えるサービスを実現するために、MeetingPlazaのインフラとしてIBMのクラウド「SoftLayer」を採用した。
SoftLayerはIBMが提供するパブリッククラウドサービスで、世界中に配置されたSoftLayerのデータセンターから仮想サーバ、物理サーバ、ロードバランサやファイアウォールなど必要に応じて選択して利用することが可能。また、各データセンター間は10Gbpsの高品質プライベートネットワークで接続されており、これらをすべて無料で活用することができる。
NTTアイティは、IBMクラウドの東京データセンターに加え、米国西海岸、米国東海岸、オランダ、シンガポール、オーストラリア、香港のデータセンターにウェブ会議の拠点を設置し、それらの間を高品質のネットワークで結び、ウェブ会議の通信品質の改善を実現した。
そして今回のネットワーク改善による通信品質の向上を参考に、今後も継続してネットワーク負荷を低減できる仕組みの構築や、ウェブ会議の拠点増設によるサービス提供地域の拡大を目指すほか、モバイル対応のウェブ会議を視野に入れた製品開発を推進するとしている。
IBM SoftLayerを利用したWeb 会議開催イメージ(IBM提供)