Microsoft
Microsoftの報告書から情報を抽出するのはなかなか難しい。同社は最近の組織変更で3つの報告セグメントに分割されたが、各セグメントに付けられた名前は、「生産性およびビジネスプロセス」「インテリジェントクラウド」「モアパーソナルコンピューティング」という極めてMicrosoftらしいものだ。
各セグメントにどんな事業が含まれているかを知るには、ちょっとした暗号解読(とExcel)が必要となる。幸い、報告書の「経営者の討議及び分析」の項目に、これらの詳細を割り出すための手がかりがあった。
特定の製品が売上高の大半を占めるGoogleやAppleとは違って、Microsoftは事業を幅広く展開しており、売上高全体の20%以上を占める製品セグメントは存在しない。
「Microsoft Azure」は急速に成長しており、従来のサーバ製品(「SQL Server」は増加、「Windows Server」は減少)と同じ製品グループにまとめられている。この製品グループは、リストのトップを占めている。
ゲーム事業がこれほど大きな位置を占めていることには驚かされた。売上高の多くはXboxのハードウェアによるものだが、影響が大きかったのはむしろMojang(「Minecraft」のメーカー)の買収と、「Xbox Live」の各種サービスおよびゲームの劇的な売上増加だろう。
今回のグラフで最も驚いた項目は、OEM版Windowsの売上高だ。この事業は、かつてはMicrosoftの収益の柱だった。しかし今では全売上高の10%強に過ぎず、クラウドサービスとエンタープライズソフトウェアがその穴埋めをしている。Microsoftはかなり大胆な変革を遂げていると言えるだろう。
Apple
Appleの稼ぎ頭は依然として「iPhone」であり、2015会計年度第4四半期の総売上高のうち、68%強を占めている。この比率は、2013年の55%よりも上昇している。
Macセグメントは着実に成長を続けており、PC市場を侵食している。一方「iPad」セグメントは2013年は18%だったが、2015年には9%強まで大きく縮小した。
iPhoneの勢いがすぐに衰えるようには見えないが、Appleの次の新規事業がどの分野から出てくるかは明らかではない。
しかし、同社の収益におけるiPhoneの重要性を考えれば、Tim Cook氏と同社が、iPhoneの評判を守るため、連邦裁判所からの法的な要求をはねのけて独立を保とうと激しく争っているのも不思議ではない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。