バックヤードのWindows PCが不要になる
運用上のいくつかの課題をクリアできれば、従来型の大きなレジスターとバックヤードのWindows PCを数台のiPadに置き換えて、店舗運営を効率的かつスタイリッシュに変革することができる。
店舗運営をする企業の中には、本部の都合でWindows PCだけを配置しているところは少なくない。しかし、店舗主体に考えると、必ずしもそれは正解とはいえない。店舗によってはバックヤードが狭く、スタッフの休憩もままならないところもある。そこに大きなWindows PCを鎮座させるのがベストチョイスとは言い難いのではないだろうか。
さらに、バックヤードにあるPCでは、顧客に何か説明することもできないし、ましてやレジの代わりなどできない。そうではなく、店舗にiPadを置いておくことで、店舗の景観を壊すことなく、さらに顧客にも役立つ使い方を考えるほうが望ましい。店舗の活用、そして本部が欲しいデータをより早く入手する。今回紹介したスマレジでは、それが実現できていると言える。
iPhoneのカバーでクレジットカードを読み取る
10年前、レジは専用機が当たり前だった。店舗のレジで、店員がiPadというタブレットを操作するなんて誰が考えていたであろうか。しかし、2007年に初代iPhoneが発売になって以降、アップルストアではiPhoneをレジ端末として活用し、来客が商品を持ってレジに並ぶ、という概念を取り払った。商品を手にした顧客は、近くの店員に声をかけるだけで支払いを済ませることが出来るようになったのだ。古い概念に固執せず、新しい端末、新しいサービスを柔軟に使いこなす姿勢が、これからの店舗運営にも必要なのだろう。