日立ソリューションズは3月3日、オープンソースソフトウエア(OSS)のSDNコントローラー「OpenDaylight」を採用し、物理・仮想のネットワーク環境を統合管理するシステム「SDNネットワーク運用効率化ソリューション」を3月4日から販売開始すると発表した。提供価格は200万円(税別)から。同社は今後、IoT分野における高度ICT基盤を拡充し、2020年までに関連ソリューションを含め、年間100億円の売上を目指す。
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同システムでは、OpenDaylightに独自のインターフェイスを拡張することで、SDNの技術に非対応の機器も含めて、マルチベンダーで構成される機器やソフトウェアの集中制御を短期間で実現する。
また、日立の統合システム運用管理「JP1」など運用管理ソフトウェアと連携し、操作性の高い管理者用ポータル画面を提供することで、既存のネットワークとSDNとの統合管理を実現。これらにより、通信キャリア、クラウド事業者などは、容易にSDN環境へ移行可能となり、柔軟で拡張性の高いネットワーク構成や運用環境によって、ネットワークの運用コストの削減を実現できるという。
(日立ソリューションズ提供)
同システムの主な特徴は以下の通り。
独自インターフェイスを提供し、短期間で既存の機器やソフトウェアの集中制御を実現
OpenDaylightに独自のインターフェイスを拡張し、SDNの技術に対応していない機器も含め、既存の機器やソフトウェアの集中制御を短期間に実現。
日立ソリューションズでは、OpenDaylightの開発基盤「OSGiフレームワーク」を活用した独自の製品開発実績を有しており、複雑なカスタマイズに対応することができるとしている。
JP1などと連携し、既存ネットワークとSDNとの統合管理を実現
JP1などの運用管理ソフトウェアと連携し、既存のネットワーク構成や運用管理方法を変えることなくSDNを実現。また、必要に応じて、操作性の高い管理者用ポータルを提供する。
さらに今後は、日立ソリューションズの幅広いセキュリティ製品と組み合わせ、ネットワークの監視から異常検知、通信遮断や迂回経路の確保までの運用の自動化にも、対応していく。
ユーザー環境に合わせ、導入から移行、保守までワンストップのサービスを提供
日立ソリューションズのネットワーク専門の技術者が、現在の運用方法やシステム環境に合わせてコンサルテーションを実施。また、日立グループはOpenDaylightのコミュニティに参加しており、日立ソリューションズはその技術動向をいち早く把握することができる。