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デジタル未来からの手紙

ICTインテリジェント化の衝撃--IT部門に求められるイノベーション創出 - (page 3)

林 雅之

2016-03-16 07:00

 関連する市場規模予測もみてみよう。BCCリサーチによると、自律型ロボットやエキスパートシステム(人間の専門家の意思決定能力をルールに基づき実行するシステム)などの世界のスマートマシンの市場は2014年の62億ドルから年平均成長率20.9%で2024年には、412億ドルに達すると予測している。

 国内市場では、EY総合研究所では、2015年のAI活用機器・システムの国内市場規模の3兆7450億円から、2020年には23兆638億円、2030年には86兆9620億円に達すると予測しているように、大きな成長率が見込まれている。

総務省:<関連する市場規模予測>ICTインテリジェント化影響評価検討会議(第1回)2016年2月
総務省:<関連する市場規模予測>ICTインテリジェント化影響評価検討会議(第1回)2016年2月

 経済への波及効果では、ボストンコンサルティンググループの調査によると、先進的な産業用ロボットの採用により、2025年までに労働コストは平均16%削減となり、韓国に次ぐ大きな削減幅となると予測している。その一方で、2025年までに、多くの産業でロボットは生産性を10%~30%向上させると予測している。

総務省:<経済への波及効果>ICTインテリジェント化影響評価検討会議(第1回)2016年2月
総務省:<経済への波及効果>ICTインテリジェント化影響評価検討会議(第1回)2016年2月

 雇用の影響では、世界経済フォーラムの調査によると、ASEANやヨーロッパ、米国など世界15カ国・地域では710万の雇用が失われ、200万の雇用が創出されると予測している。特に、技能の低い事務職や、製造業・製造部門における雇用は最も影響を受けるとし、高技能が必要とされる金融部門、管理職、コンピュータ・数学分野では雇用が増加すると予測している。

総務省:<雇用への影響>ICTインテリジェント化影響評価検討会議(第1回)2016年2月
総務省:<雇用への影響>ICTインテリジェント化影響評価検討会議(第1回)2016年2月

 これまで、企業の情報システムにおけるICTシステムの導入は、コスト削減や運用管理の効率化などに主眼が置かれていた。総務省の検討会議で議論されているICTインテリジェント化の進展が見込まれる中、企業の情報システム部門は、ICTインテリジェント化におけるさまざまなインパクトを踏まえたうえで、情報システムの変革やデジタルサービスの展開など、イノベーションを主体的に創出する役割が求められていくようになるだろう。

林 雅之
国際大学GLOCOM客員研究員(NTTコミュニケーションズ勤務)。NTTコミュニケーションズで、事業計画、外資系企業や公共機関の営業、市場開 発などの業務を担当。政府のクラウドおよび情報通信政策関連案件の担当を経て、2011年6月よりクラウドサービスの開発企画、マーケティング、広報・宣伝に従事。一般社団法人クラウド利用促進機構(CUPA)アドバイザー。著書多数。

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