伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は3月10日、オンデマンドでデータベースの複製や復元、データマスキングでデータセキュリティ対策を簡単にできるというソフトウェア「Delphix Software」の販売を開始した。導入支援サービスや開発サポートを含めた、Delphix Software活用のコンサルティングサービスも提供する。開発元のDelphixと販売代理店契約を締結した。
Delphix Softwareは、大容量のデータを使用してシステムを開発する企業、統合基幹業務システム(ERP)を利用している企業向けのデータベース仮想化ソフトウェア。物理的なデータベース環境を構築することなく、データベースの複製や復元を何度でも時間を使うことなく効率的に展開できるという。
これまで大規模システム開発で数日かかっていた数十テラバイトのデータベースの複製を瞬時に複数作成でき、また、テスト中の任意の時点に瞬時に復元できる。システム開発の過程で、サービス提供環境と同等のデータでテストすることでアプリケーションの品質を担保できるとしている。
Delphix Softwareの使用イメージ(CTC提供)
複製されたデータベースは、データの圧縮や重複排除の技術で容量を3分の1程度に抑えられると説明。データのマスキング機能で氏名や電話番号、クレジットカード番号を含めた機密情報を安全な情報に変換でき、開発過程でのさまざまなコンプライアンスにも対応するとしている。
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サービス提供環境と同等のデータを使用して容易にシステムを開発できることから、サービスを提供しながら機能を変更するDevOpsの体制を取れ、サービスリリースまでのアプリケーション開発工数を最大10分の1に短縮できるという。
CTCは、長年の大規模なシステム構築の経験をもとにDelphix Softwareを提供し、導入を支援するとともに、システム開発や運用サービスの基盤としても活用することで開発全体の効率化と品質の向上を図っていくとしている。