IBMと提携してIoT端末開発を容易に--ウインドリバー

ZDNET Japan Staff

2016-03-14 10:13

 米Wind Riverは、IBMと協業してネットワーク対応のスマート端末の開発を簡素化し、IoTの動きを加速させるための取り組みを1月から進めている。センサなどのエッジから、データを受け取るクラウドまで、IoTを活用するための手法などを記したレシピを提供することで、製造業などのIoT導入を促進する。

 新レシピでは、「IBM Watson IoT Cloud Platform」の各種サービスにPaaS「Wind River Helix」統合する方法を顧客に紹介する。顧客はレシピの手順に従い、Wind River製ソフトウェアが稼働する産業用端末をWatson IoT Cloud PlatformにつなぐことでPaaS「IBM Bluemix」などにアクセスできる。ネットワーク対応スマートデバイスの開発者はより迅速かつ容易に開発できるようになるという。

 顧客はレシピの手順に従い、Wind River製ソフトウェアが稼働する産業用端末を「IBM Watson IoT Cloud Platform」につなぐことで、IBMが提供するPaaS「Bluemix」やアナリティクスにアクセスできる。

Wind RiverとIBMの協業の図
Wind RiverとIBMの協業の図

 IoT開発者は、ネットワーク対応スマートデバイスを、より迅速かつ容易に開発できるようになる。

 また、両社のレシピとリファレンスアーキテクチャでは、デバイス管理、IBMの機械学習技術の応用など、IoTソリューション全体にかかわる構成要素も提供する。リファレンスアーキテクチャには、スマートビルディング、輸送、ファクトリオートメーション、ヘルスケアなどさまざまな市場で端末やシステムの運用管理、デプロイを実施するための各種機能を搭載する予定としている。

 Wind RiverのOSである「VxWorks」「Rocket」「Pulsar Linux」に加えて、River Helix Cloudを対象にしたレシピは、Watson IoT Cloud PlatformやBluemixなどと統合して、デバイスデータを処理する方法を顧客に案内する。

 IBMのWatson IoT事業部バイスプレジデント、Bret Greenstein氏は「両社が力を合わせて、エンジニアによるネットワーク対応デバイスの開発や運用管理の向上を支援するとともに、ビジネスリーダーがインサイトを入手し、十分な情報に基づくビジネス上の意思決定をできるように支援することを目指している」とコメントしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    マンガでわかる脆弱性“診断”と脆弱性“管理”の違い--セキュリティ体制の強化に脆弱性管理ツールの活用

  3. セキュリティ

    クラウドセキュリティ管理導入による投資収益率(ROI)は264%--米フォレスター調査レポート

  4. クラウドコンピューティング

    生成 AI リスクにも対応、調査から考察する Web ブラウザを主体としたゼロトラストセキュリティ

  5. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]