Microsoftは米国時間3月14日、「SharePoint Server 2016」がRTM(製造工程向けリリース)に到達したことを発表した。
SharePoint Server 2016は前バージョンの「SharePoint Server 2013」と同様、ファイル管理機能や、コンテンツ管理機能、サイト関連機能、ポータル関連機能に焦点を当てた製品だ。
今回RTMに到達したSharePoint Server 2016には「Project Server 2016」も含まれている。なお、これらの製品は1月にリリース候補(RC)となっていた。同社はRC版のリリースを発表した際に、両製品の一般提供が2016年春になると述べていた。
筆者は、MSDN/TechNetユーザーのために、一般提供の日程をもう少し具体的にできないかと同社に尋ねてみたが、本記事執筆時点では回答を得られていない。とは言うものの、既にSharePoint Server 2016のRTM評価版がダウンロード可能になっている。またMicrosoftは14日、ボリュームライセンスの契約者は5月に「Volume Licensing Service Center」から最終版をダウンロードできるようになると述べている。
Microsoftによると、このRTMではハイブリッドコンピューティングにおけるシナリオに焦点が当てられており、特に検索面で大幅な機能強化が図られているという。また、データセキュリティの向上や、コンプライアンス面でのサポート、モバイル機器におけるコンテンツやアプリケーションへのアクセスの向上などを目的とする機能も追加されている。今回のリリースで追加されたこれら機能の多くは、「SharePoint Online」で既に提供されているものだ。
同社は2015年に、SharePoint Server 2016がオンプレミス版の「SharePoint Server」としての最後の製品になることはないと述べていた。同社によると、「当面の間は」さらなるバージョンが計画されているという。
また同社は、SharePoint Onlineを各機能単位に分割し、複数の「Office 365」サービスで置き換えることはないと述べてもいる。というのもSharePoint Onlineは、「Office 365ビデオポータル」や「OneDrive for Business」クラウドストレージ、「チームサイト」、「Flipboard」のようようなルック&フィールを提供する「Delve」といった製品を支えるプラットフォームとして機能し続けるためだという。
MicrosoftのSharePointおよびOneDrive製品管理チームのゼネラルマネージャーであるSeth Patton氏はブログに、「われわれはSharePointをよりシンプルに、モバイルに、インテリジェントに、そしてセキュアにすることで、Office 365に統合されたパーツとして、その価値をユーザーが引き出せるようにするための取り組みを続けている。今年、ユーザーエクスペリエンスや、ドキュメントの共同作業、モバイル機能の強化、プラットフォームの拡充など、近代的なコンテンツコラボレーションを再定義するような重要なイノベーションを新たにリリースするつもりだ」と記している。
さらにMicrosoftは5月4日、オンラインイベント「The Future of SharePoint」を開催し、幹部が「SharePointとOneDrive for Business(オンプレミスとクラウドの両方をOffice 365とともに)の今後に関する当社のビジョンとロードマップ」を発表する予定だ。イベントは14日より申し込みを受け付けている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。