グレープシティは3月16日、セールスフォース・ドットコムとISVFORCEパートナー契約を締結し、Salesforceの開発プラットフォーム「App Cloud」で利用できるコンポーネントと、「Sales Cloud」などSalesforceの各種サービスで利用できるソフトウェアを「GrapeCity for Salesforce」のシリーズ名で順次提供していくことを明かにした。
その第1弾として、「Visualforce」および「Lightning」の両方のフレームワークでバーコード生成機能を実装できる「GrapeCity Barcode for Salesforce(グレープシティバーコード)」をリリースし、同日にAppExchangeで公開した。月額利用料は1ユーザーあたり900円、初期費用は無料。また、2016年中にはMicrosoft Excelの操作性をそのままSalesforceプラットフォーム上で再現できるスプレッドシートもリリースする予定。
グレープシティは1993年から業務システム開発用ツールの提供を提供し、技術革新の著しいソフトウェア開発業界において24年にわたり、開発者の生産性向上に貢献するツールの製造と販売を続けてきた。今回のセールスフォースとのパートナー契約により、グレープシティが長年にわたり蓄積したコンポーネント開発技術で、Salesforce開発者の生産性と全世界で15万社を超えるSalesforceユーザーの利便性向上に貢献していくとしている。
(グレープシティ提供)
GrapeCity Barcode for Salesforceは、取引先や商品、リードといったSalesforceで管理されているさまざまなデータをバーコード化し、VisualforceおよびLightning上に生成できるコンポーネント。バーコードの高さや横幅、値などの要素を指定するだけでPNGまたはSVGのシンボルを生成。また、セールスフォースが提供するモバイルアプリ「Salesforce1」アプリケーションにバーコードの読み取り機能を実装することもできる。
(グレープシティ提供)
GrapeCity Barcodeの主な機能と特徴は以下の通り。
国内標準、国際標準の20種類以上の規格に対応
日本国内の物流や商品の共通シンボルだけでなく、国際規格の標準化団体であるGS1の標準バーコードシンボルであるGS1データバー3系統7種を全てサポートするほか、QRコードやDataMatrixなどの2次元バーコードも生成できる。Salesforceを導入している、あらゆる業界の企業のバーコードソリューションに幅広く利用可能。
Visualforce、Lightningどちらでも使える
1つのパッケージの中にVisualforceコンポーネントとLightningコンポーネントを含んでおり、どちらのアプリケーション開発にも利用可能。
(グレープシティ提供)
モバイルアプリにバーコードの読み取り機能を実装(ベータ版として提供)
Salesforceにバーコードの読み取り機能を実装することが可能。デバイスのカメラで撮影したバーコードの値を認識し、Salesforceプラットフォームにデータを送信できる。読み取りに対応しているバーコードはQRコード、JANコードなど7種類。
(グレープシティ提供)
大規模システムで導入されているバーコードコンポーネントをベースに開発
GrapeCity Barcodeは、グレープシティのJava向けバーコード「JBarCode(ジェイバーコード)」および.NET Framework向けの「PlusPak(プラスパック)」をベースに開発。両製品の出荷実績は累計5000ライセンスを超え、大手航空会社や物流企業などの大規模システムに採用されており、現在も稼働を続けている安定したコンポーネント。
また、グレープシティでは第2弾として、2016年中にExcelライクな表現力を備えたSalesforce向けのスプレッドシートを予定している。同社が長年にわたり提供を続けている、Excelと極めて互換性の高い.NET Framework用のスプレッドシート「SPREAD」の技術をSalesforce向けに転用。具体的には、Salesforceプラットフォーム上にExcelと類似した操作性を実装できる開発用コンポーネントや、アプリケーションを予定しているという。
一覧形式で直接Salesforceのデータ編集できるビュー(画面は開発中のもの)(グレープシティ提供)
Excel関数を利用できたり、条件付き書式のUI(データバーなど)を利用できる(画面は開発中のもの)(グレープシティ提供)