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日本株展望

円高進行に不安が高まる--原油先物の上昇は強材料

ZDNet Japan Staff

2016-03-18 10:48

 3月17日の日経平均は、38円安の1万6936円だった。WTI原油先物の反発が続く中で、欧米株式の上昇が続いている流れを受け、日経平均は一時、前日比278円高の1万7253円まで上昇した。ところが、その後、1ドル112円台前半まで円高が進んだことを嫌気し、マイナスに転じた。

 17日の海外市場に入り、一時1ドル110.62円まで円高が進んだ。日本時間で18日午前6時30分現在では、1ドル111.41円となっている。CME日経平均先物(6月限)は1万6700円まで低下した。

 ただし、17日のNY市場で、WTI原油先物が1バレル40ドル台まで上昇したことを好感して、NYダウが155ドル高の1万7481ドルと、5日続伸したことは強材料だ。世界的にリスク資産を買い戻す流れはまだ継続している。

 楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏は、17日の日経平均は円高を嫌気して下落して始まる見込みだが、下がったところで押し目買いの動きも出るだろうという見解を示している。

現時点で日本株にとって最大の不安材料は円高の進行

 2016年度(2017年3月期)の企業業績見通しに大きな影響を与える為替レートの落ち着きどころが見えないことが日本株にとって不安材料となっている。

ドル円為替レート推移:2016年1月1日~3月17日(日本時間19時30分まで)

楽天証券

 ドル円為替レートの2月以降の動きを見ると、ドル高(円安)材料が出て、円安が進んでも、1ドル114円ではきっちり打ち返されていることがわかる。米国FRB(中央銀行)が利上げしにくい環境が続く中、1ドル114~115円の壁は厚くなっている印象だ。

(1)日米の金融政策決定会合の発表の後、もう一度、円高を試す動きが出ている。

 日本の金融政策決定会合の結果から、日銀は金利のマイナス幅拡大への意欲をやや低下させたと解釈された。

 黒田日銀総裁はマイナス金利導入を発表した1月の金融政策決定会合の後、「今後、必要な場合、さらに金利を引き下げる」と話していたが、今回はその表現を使わず、「必要な場合には、量・質・金利の3つの次元で追加的な金融緩和措置を講じる」という表現に変えた。

 マイナス金利の弊害への批判が高まっていることを意識し、金利引き下げにはやや慎重になりつつあると解釈された。実際、今回、MRFをマイナス金利の対象外とするなど、マイナス金利の適用範囲を狭めていることにもマイナス金利の弊害への配慮が表れている。

(2)米国FOMC(金融政策決定会合)で、年末のFF金利見通しが引き下げられたことが円高(ドル安)進行のきっかけとなった。

 今回利上げを見送ったことは市場の事前予想通りだった。ただし、FOMCメンバーによる2016年末のFF金利予想(中央値)が、1.375%から0.875%まで引き下げられたことには、やや意外感があった。FOMCメンバーは年内0.25%の利上げを2回しか見込んでいないことになった。

 6月の追加利上げが見込みにくくなっているとの解釈が広がったことが円高(ドル安)が進むきっかけとなった。また、市場予想では、年内1~2回の利上げしかできないとの見方が広がりつつある。一部には、年内1回も利上げはできないとの意見も出てきている。

原油とNYダウの反発が続いていることは強材料

 世界的にリスク資産を買い戻す流れが途切れたわけではない。原油先物の反発とNYダウの上昇は続いている。つまり、現在進んでいるのは、安全資産としての円に投資家が避難する動き“リスクオフ”の円高とは異なる。今日の日経平均は、円高に反応して下落しそうだが、下げたところで押し目買いの動きも出ると考えられる。

 17日は、円高で業績に悪影響を受ける輸出関連が売られる一方、原油価格の反発で恩恵を受ける資源関連株や内需株に押し目買いが入る展開となりそうだ。

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