Ellison氏は、「SQL Server」をLinuxに移植するというMicrosoftの最近の動きについての質問に対して、単に「興味深い」と述べるだけで、Oracleデータベースの顧客に対する移行キャンペーンで無償ライセンスを発行するというMicrosoftの動きについてもいっこうに動じている様子はなかった。
われわれの製品が優れている点は、オンプレミス環境でのデータベースエクスペリエンスとまったく同じものをクラウド上で実現しているところと、ボタンを押すだけでワークロードをオンプレミスからクラウドへ移行したり、データをオンプレミスからクラウドに移動できるところにある。これらはMicrosoftの製品にない特長だ。
ただ同氏は、Microsoftやその他の企業がデータベースの移行、特にクラウドへの移行をどんどんと容易にしていくために、今後数カ月から数年をかけて努力していくという点には言及しなかった。
オンプレミスのライセンス収入は低下しているが、サポート収入は安定
今期におけるオンプレミスソフトウェアの新規ライセンス収入は前年同期比15%減の17億ドルだった。同社の共同CEOであるSafra Catz氏によると、これは顧客がクラウド製品に乗り換えたことによる自然な変化だという。
しかしその一方で、サポート収入は47億ドルで安定している。Catz氏は電話会議の場で「新規販売製品に対するサポートの装着率と既存サポート契約の更新率は従来どおり高いレベルにある」と述べている。これによりいくつかの可能性が考えられる。1つ目は、Oracleがメンテナンス分野でRimini Streetといったサードパーティーのプロバイダーを退けるというものだ。2つ目の可能性は、監査と調整によって、顧客が契約を更新しないことで失われたサポート収入を補填できるようになるというものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。