Microsoftは米国時間3月21日、「Visual Studio Productivity Power Tools」をオープンソース化したと発表した。同ツールは既に、GitHub上で公開されている。
Microsoftは開発ツールのオープンソース化を推し進めつつある。
提供:Microsoft
このニュースは、同社が「Microsoft Visual Studio」とオープンソースの統合開発環境(IDE)「Eclipse」を統合すると発表して2週間も経たないうちにもたらされた。Microsoftが同社の開発ツールとオープンソースコミュニティーのツールとの相乗効果を期待しているのは明らかだ。
Productivity Power Toolsが初めてリリースされたのは2010年のことだ。同ツールは、開発者の生産性を向上させるための数々の拡張機能をまとめたもの。この無償のアドオンは、さまざまなバージョンが50万回以上にわたってダウンロードされている。また2010年のリリース以来、Visual Studioのメジャーリリースがあるたびにアップデートされてきた。その機能の多くは、時とともにVisual Studioに統合されてきている。
オープンソース版の同ツールは、「Visual Studio 2015」向けのProductivity Power Toolsのサブセットとなっている。Microsoftはすべての拡張機能を段階的にオープンソース化していく計画だ。
現在、利用可能な拡張機能は以下の通りだ。
- Align Assignments:代入ステートメント群の「=」を整列させる。
- Copy As HTML:コピー対象をHTMLとしてコピーする。
- Fix Mixed Tabs:混在するタブコードを修正する。
- Ctrl+Click Go to Definition:Ctrlキーを押しながらクリックすると定義画面を表示する。
- Match Margin:条件に適合したテキストを一括して強調表示する。
- Middle Click Scroll:マウスのスクロールホイールをクリックすると、マウスの動きでスクロールが可能になる。
- Peek F1:ヘルプ内容をインライン表示する。
- Structure Visualizer:ソースコードのインデント構造を可視化する。
- Syntactic Line Compression:空白行の行間を圧縮して多くの行を表示する。
- Timestamp margin:デバッグ出力ウィンドウにタイムスタンプを表示する。
MicrosoftがLinuxやオープンソースという分野で次にどのような手を打ってくるのかは分からない。筆者の予想はLinux上で稼働する「Microsoft Exchange Server」だ。しかし、実際のところは分からない。MicrosoftはVisual Studioを先にオープンソース化するかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。