ワークスアプリケーションズと日本マイクロソフトは3月24日、クラウドビジネスで連携を強化すると発表した。IaaS/PaaS「Microsoft Azure」にワークスが提供する運用サービス「COMPANY on Cloud Managed Service(CCMS)」を対応させ、4月から正式にサポート、販売を開始する。両社は今後、統合基幹業務システム(ERP)環境のクラウド化を促進するため、連携して販売活動などを進める。
ワークスは、大手企業向けERPパッケージ「COMPANY」をクラウドで稼動させる研究開発に取り組み、2011年からサービスを提供している。
今回は、そのノウハウや技術を生かし、自動運用環境であるCCMSからAzureに構築したCOMPANY環境を制御することでERP環境をマルチクラウド化し、監視運用体制とシステム全体の耐障害性をさらに強化できるようになった。
CCMSユーザーは、システム全体のクラウド移行も見据えた、各社の要望に沿ったクラウドの選択と導入が可能になる。日本マイクロソフトはCOMPANYのAzure対応での技術支援を継続する。
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CCMSのAzure対応にあわせてワークスは国内ERPベンダーとして初というクラウドソリューションプロバイダー(CSP)契約を日本マイクロソフトと締結。これによりワークスは、自社の製品やサービスとAzureをセットにしたワンストップのサービスを提供できるようになった。
両社はCOMPANYの既存ユーザーや新規採用検討中の企業に向け、クラウド活用による利便性、運用性向上の訴求を促進し、最新のクラウドテクノロジを最適な価格で提供していくとしている。具体的には年間100社を目標として、大手企業ユーザーへの基幹業務アプリケーションのクラウド移行を提案、連携して販売活動を展開するほか、4月から両社共催のユーザー向けクラウドサービス説明会を開催する。
今後は、ワークスが2015年12月から提供しているSaaS型ERP「HUE」のクラウド基盤としてもAzureを採用し、提供を開始する予定。今回のCCMSのAzure対応でCOMPANY既存ユーザーのクラウド移行をさらに加速させ、クラウドネイティブなHUEへの移行を両社で促進していくとしている。